ドラハチ 5巻レビュー|ウルフロペスとの頭脳戦と古原の覚醒が熱い

野球漫画
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『ドラハチ』5巻では、アニマルズとの3連戦が本格的に描かれます。

4巻で姿を現した捕手・ウルフロペスが、その実力を存分に発揮。黒金と同じく「考える捕手」として試合を支配し、これまでとは一味違う頭脳戦が繰り広げられました。

さらに、この巻では古原やヘドワースにもスポットが当たり、チーム全体が少しずつ成長していく様子も見どころです。最後にはオールスター編への期待も高まる、転換点となる一冊でした。

5巻の収録話と内容紹介

ドラハチ 5巻

ドラハチ 5巻

ドラハチ 5巻

5巻は18~24話を収録。

第18話

アニマルズとの初戦は終盤へ突入し、劣勢だったカーボンズが意地を見せ始めます。

古原の一発で流れを引き寄せますが、その一打さえもウルフロペスの計算だった可能性が示され、試合はより深い駆け引きへ発展していきます。

続く第2戦では、初戦とよく似た状況が再び訪れますが、同じ展開にはなりません。黒金とロペス、それぞれの読み合いが本格的に始まります。

第19話

ウルフロペスが日本球界へやって来た理由が明かされます。

配球を自ら考える日本野球に魅力を感じた過去は、黒金とどこか重なるものがありました。

一方で打撃不振に悩む黒金は、自らの役割を模索しながら試合へ挑みます。そして古原に向けた何気ない一言が、試合の流れを大きく変えるきっかけとなりました。

第20話

古原にスポットが当たる一話です。

これまで控えめだった彼が、自分こそチームを引っ張る存在になると覚悟を決めます。

その決意がプレーにも表れ、試合を動かす一打が飛び出します。一方、試合終盤では黒金とヘドワース、そしてロペスの新たな駆け引きも始まりました。

第21話

黒金とヘドワースの意外な関係性が描かれます。

マウンドで交わされる会話の裏には、以前から築いてきた信頼関係がありました。

そして黒金は、ヘドワースの性格を利用した大胆な作戦を実行。迎え撃つロペスとの勝負は、最後まで目が離せません。

第22話

ロペスとの対決はいよいよ佳境へ。

簡単には打ち取れないロペスは、黒金たちの配球や心理まで読み切って粘り続けます。

それでも最後の最後に勝負を分けたのは、データだけでは測れない要素でした。捕手同士の頭脳戦が存分に味わえる決着となっています。

第23話

3連戦の最終戦は結果のみの描写ながら、カーボンズが勝ち越しを決めます。

試合後には黒金とロペスが食事へ行き、敵味方を超えた交流が描かれました。
黒金が抱える打撃の課題について語り合う場面は、今後の成長へ向けた大きな伏線となりそうです。

第24話

久しぶりに鈴が登場し、黒金との穏やかな時間が描かれます。

MVPという目標について改めて語り合い、黒金は新たな挑戦へ踏み出そうと決意します。

そして舞台はオールスターゲームへ。新たな戦いの始まりを予感させる形で5巻は幕を閉じます。

登場人物・チームの動き

黒金八郎

配球や分析では高い実力を見せ続ける一方、打撃という新たな壁に直面します。ロペスとの交流によって新たなヒントを得るなど、捕手としてだけではなく選手として一段階成長しようとする姿が印象的でした。

ウルフ・ロペス

この巻最大のキーパーソンです。

黒金と同じように試合全体を読み、相手の心理まで利用する頭脳派捕手。敵でありながら野球そのものを楽しんでいる姿も魅力的で、「ライバル」と呼ぶにふさわしい存在感を放っていました。

古原蓮太

これまで支える側だった古原が、自分こそチームを引っ張る存在になると覚醒します。
逆転ホームランだけでなく、その精神的な成長もこの巻の見どころでした。

ヘドワース・クロッサン

普段はあまり描かれてこなかった守護神ですが、この巻では性格や過去にも触れられました。

黒金との信頼関係が見えてきたことで、単なるリリーフ投手ではなく個性的なキャラクターとして印象に残ります。

5巻の見どころ・印象に残った展開

5巻は試合の勝敗以上に、「考える捕手同士の対決」が最大の魅力でした。

黒金だけが頭脳派ではなく、ロペスという同格の存在が現れたことで、これまで以上に高度な読み合いが展開されます。また、古原やヘドワースにもスポットが当たり、チーム全体の厚みが増した一冊でもありました。

黒金とウルフロペス、頭脳派捕手同士の激突

これまで黒金は相手を翻弄する立場でした。

しかし今回は、自分と同じように試合全体を読み切るロペスが立ちはだかります。

「相手の考えを読む者同士」がぶつかる構図は、本作の頭脳戦をさらに一段階進化させたように感じました。

古原が”支える側”から”引っ張る側”へ

この巻で最も成長を感じたのは古原でした。

黒金をチームの中心と認めながらも、自分もその役割を担わなければならないと覚悟を決めます。

その想いが逆転ホームランという最高の結果につながった場面は、非常に熱い展開でした。

ヘドワース攻略は「性格」まで分析していた

黒金は相手選手だけでなく、味方選手の性格まで武器にしてしまいます。

ヘドワースがどんな環境で育ち、何を求めているのかを理解した上で試合中の言動を組み立てていた点は、黒金らしい戦い方でした。

心理戦をここまで味方にも応用する主人公は珍しく、本作ならではの面白さを感じます。

ライバルから学ぶ黒金の新たな挑戦

試合後、敵同士だった黒金とロペスが自然に野球談義を始める展開も印象的でした。

勝敗を超えて互いを認め合い、技術を教え合う関係性はとても爽やかです。

黒金が打撃という新たな課題にどう挑むのか、次巻への期待も大きく膨らみました。

5巻全体のテーマ・考察

ロペスは黒金の強敵ですが、倒すべき悪役ではありません。互いに考え、学び合い、高め合う関係だからこそ、この対決には爽快感があります。

また、古原やヘドワースにも焦点が当たったことで、カーボンズというチームそのものが少しずつ成熟してきた印象を受けました。黒金一人が活躍する物語ではなく、周囲の選手たちも自分の役割を見つけ始めています。

一方で、黒金自身には打撃という大きな課題が残されています。

配球だけではMVPには届かない。その現実を受け止め、新しい技術を学ぼうとする姿勢も非常に好感が持てました。

最後にはオールスターゲームの開催も控え、これまで敵だった選手たちとの共演も期待できます。シリーズ全体としても、新たなステージへ進む準備が整った一冊だったと言えるでしょう。

まとめ

5巻はアニマルズとの3連戦を通して、黒金とウルフロペスによる高度な頭脳戦が楽しめる一冊でした。

試合展開だけでなく、古原の覚醒やヘドワースの掘り下げもあり、チーム全体の成長を感じられる内容になっています。

特に印象的だったのは、敵同士でありながら互いを認め合う黒金とロペスの関係性です。ライバルだからこそ学び合えるという構図が、この作品らしい魅力につながっていました。

そしてラストはいよいよオールスターゲームへ。普段は敵として戦う選手たちがどんなプレーを見せるのか、次巻への期待がますます高まります。