『40までにしたい10のこと』1巻レビュー|BL初心者が読んで感じた魅力と感想

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『40までにしたい10のこと』は、39歳の会社員・十条雀と、10歳年下の部下・田中慶司の関係を描いたBL漫画です。

これまでBL漫画を読んだことがなかった筆者ですが、多くの読者から高く評価されていることが気になり、1巻を読んでみました。

読む前は「BL=男性同士の恋愛や大人向け描写が中心」というイメージを持っていましたが、実際に読んでみると印象はかなり違います。

「40歳までにやりたい10のこと」を一緒に叶えていくなかで、少しずつ変わっていく2人の関係。恋愛漫画としても非常に読みやすく、BL初心者だからこそ気付いた面白さもありました。

本記事では、『40までにしたい10のこと』1巻のあらすじや見どころ、実際に読んだ感想をネタバレを含めながら紹介します。

『40までにしたい10のこと』1巻の基本情報

『40までにしたい10のこと』は、39歳の会社員・十条雀と、10歳年下の部下・田中慶司の恋愛を描いたBL漫画です。

まずは1巻の基本情報を簡単にまとめます。

タイトル40までにしたい10のこと
作者マミタ
ジャンルBL、恋愛
主人公十条雀(39歳)
相手役田中慶司(29歳)
二人の関係上司×部下・10歳差
攻め田中慶司
受け十条雀
物語の雰囲気大人の恋愛・年の差・じっくり距離が縮まるタイプ

あらすじ

主人公の十条雀は、37歳、38歳、そして39歳の誕生日を一人で過ごしてきた会社員。
40歳という節目を前に、テレビをきっかけに「40までにしたい10のこと」を考え始めます。

そんな十条のリストを偶然見てしまったのが、10歳年下の部下・田中慶司でした。

最初は単なる上司と部下だった2人ですが、「40までにしたい10のこと」を一緒に叶えていくことになり、少しずつ関係が変化していきます。

1巻の見どころ

『40までにしたい10のこと』1巻の見どころは、「40までにしたい10のこと」を一緒に叶えていくなかで、十条と慶司の関係が少しずつ変化していくところです。

「10のこと」を通して縮まっていく2人の距離

物語序盤では、十条にとって慶司はあくまで10歳年下の部下。

一方の慶司は以前から十条に好意を持っていたようで、リストに「恋人を作る」と書かれているのを見たことをきっかけに、一気に距離を縮めてきます。

そんな慶司に対し、最初は戸惑っていた十条。

しかし、一緒に「40までにしたい10のこと」を叶えていくうちに、十条のなかでも慶司の存在が少しずつ大きくなっていきます。

慶司からの一方的なアプローチだけではなく、十条自身が自分の気持ちに気付いていく過程が1巻の大きな見どころです。

原宿デートで一気に動き出す恋愛

特に2人の距離が縮まったと感じたのが、原宿へ出かけるエピソード。

途中で雨が降り出し、2人は路地裏で雨宿りすることになります。

普段メガネをかけている慶司ですが、雨に濡れたためメガネを外すことに。十条は初めて見る慶司の姿を意識してしまいます。

さらにメガネを外した慶司は周囲がよく見えず、十条の顔を見るため自然と距離が近づいていき……。

こうした展開は、BLだから特別というより、少女漫画や女性向け恋愛漫画でもありそうな王道の恋愛シーンという印象でした。

筆者自身は「キュンキュンが止まらない!」とまではなりませんでしたが、十条にとっては強烈だったようで、その後もこの出来事を何度も思い返しています。

「付き合っている」と言えない関係

個人的に1巻でもっとも印象に残ったのはこちら。

原宿で2人が一緒にいるところを会社の部下に目撃され、「2人って付き合ってるんだ!」と言われてしまいます。
突然の出来事に十条は何も答えられません。

そこで慶司が2人の交際を否定したことで、その場では単なる勘違いとして収まります。

会社では自分たちの関係を公表していない以上、慶司の対応は決しておかしなものではありません。

ところが、頭では理解できても十条は傷ついてしまう。

好きな相手との関係を否定されて傷つく。でも簡単には周囲に本当のことを言えない。

これまで男女の恋愛漫画を中心に読んできた筆者にとって、この感情の描き方はかなり新鮮でした。

男性同士であることが単なる設定ではなく、2人の恋愛に特有の葛藤を生み出しているところも、『40までにしたい10のこと』1巻の面白さだと思います。

BL初心者が読んだ感想

『40までにしたい10のこと』は、筆者が初めてしっかり読んだBL漫画です。

正直に言えば、読む前はBLに対して「男性同士の恋愛を描いた漫画」という部分ばかりが気になり、少なからず抵抗感がありました。

また、恋愛そのものよりも大人向けの描写を楽しむジャンルなのかな、という勝手なイメージも持っていました。

しかし、実際に1巻を読んでみると印象はかなり違います。

普通に「恋愛漫画」として楽しめた

一番大きく印象が変わったのはここです。

39歳の十条に対して、10歳年下の慶司が積極的にアプローチする。そして一緒に出かけたり、キスをしたりするなかで、最初は戸惑っていた十条も次第に慶司を意識するようになる。

登場人物が男性同士という違いはありますが、恋に落ちていく過程そのものは、これまで読んできた少女漫画や女性向け恋愛漫画とそれほど変わらないと感じました。

特に1巻は、性的な描写を前面に押し出すというより、十条が自分の気持ちに気付き、慶司との距離が縮まっていく過程が中心です。

そのため「BL漫画を読んでいる」と身構えるより、普通に大人の恋愛漫画を一本読んだような満足感がありました。

BL初心者には分からない言葉もあった

一方で、BLを初めて読む筆者には馴染みのない言葉も登場します。

たとえば「ネコ」「タチ」「ノンケ」といった言葉。

筆者は意味が分からず、途中で調べながら読みました。

BLを普段から読んでいる人には当たり前の言葉なのかもしれませんが、初めて読む人なら同じように「これ、どういう意味?」となるかもしれません。

とはいえ、意味を知らないと物語そのものが理解できないほど専門用語が多いわけではありません。

BL初心者だからといって、特別な知識を身につけてから読む必要はないでしょう。

高評価が多いのも理解できる作品

『40までにしたい10のこと』は読者から非常に高く評価されている作品ですが、1巻を読んでみて、その理由はなんとなく分かった気がします。

年下の慶司から積極的にアプローチされ、十条が少しずつ自分の気持ちを自覚していく。恋愛漫画として非常に分かりやすく、2人の関係が進展していく過程も丁寧です。

ただ、筆者自身が熱烈にハマって「文句なしの最高評価!」となったかというと、そこまでではありません。

今回は作品そのものを楽しんだことに加えて、「BL漫画ってこういうものなのか」と知れた面白さも大きかったです。

少なくとも購入したことに後悔はありませんし、「BLは読んだことがないけれど恋愛漫画は好き」という人が最初に読む作品としては、かなり入りやすいのではないでしょうか。

筆者自身もBL漫画に対する印象が変わったので、このまま2巻、3巻と読み進めてみようと思います。

こんな人におすすめ

『40までにしたい10のこと』1巻は、以下のような人におすすめです。

•BL漫画を初めて読んでみたい人
•少女漫画や女性向けの恋愛漫画が好きな人
•大人同士の恋愛を描いた作品が好きな人
•年上×年下、上司×部下という関係性が好きな人
•恋に落ちていく過程をじっくり楽しみたい人
•大人向け描写だけでなく、ストーリーや恋愛そのものを楽しみたい人

特におすすめしたいのは、「恋愛漫画は好きだけど、BLは読んだことがない」という人です。

筆者自身もBL初心者でしたが、実際に読んでみると「男性同士だから特別な恋愛漫画」というより、相手を意識し、距離が縮まり、自分の気持ちに気付いていく王道の恋愛が描かれていました。

一方で、会社では簡単に2人の関係を明かせないなど、男性同士だからこそ生まれる葛藤もあります。

BLならではの要素はありつつも、1巻の中心にあるのは十条と慶司の恋愛です。

BLに興味はあるけれど、最初の1冊を決めかねている人にも手に取りやすい作品だと思います。

まとめ

『40までにしたい10のこと』1巻は、39歳の十条雀と10歳年下の部下・田中慶司が、「40までにしたい10のこと」を一緒に叶えながら距離を縮めていくBL漫画です。

BL初心者の筆者にとって特に印象的だったのは、想像していた以上に王道の恋愛漫画として楽しめたこと

慶司からの積極的なアプローチに戸惑っていた十条が、デートやキスを経験しながら少しずつ自分の気持ちに気付いていく。そんな恋愛の過程が丁寧に描かれています。

その一方で、会社の人に2人の関係を聞かれても素直に認められないなど、男性同士の恋愛だからこその葛藤が描かれているのも新鮮でした。

読者から高く評価されている理由も理解できますし、何より筆者自身の「BL漫画」に対するイメージが大きく変わった1冊です。

「恋愛漫画は好きだけど、BLはまだ読んだことがない」という人にもおすすめしやすい作品だと思います。

筆者もこの先の2人の関係が気になるので、引き続き2巻を読んでみます。