『40までにしたい10のこと』2巻では、晴れて恋人同士となった十条雀と田中慶司のその後が描かれます。
1巻では慶司からのアプローチに戸惑い、自分の気持ちにも確信を持てずにいた十条。しかし2巻ではそんな迷いもほとんどなくなり、最初から恋人として幸せそうな2人を見ることができます。
一方で、プライベートでは恋人でも会社では上司と部下。
仕事と恋愛をきっちり分けたい十条と、好きな気持ちがつい表に出てしまう慶司の違いも見えてきます。
大きな事件や恋のライバルが登場するわけではありませんが、だからこそ2人の甘い日常をたっぷり楽しめる2巻。
本記事では、『40までにしたい10のこと』2巻のあらすじや見どころ、実際に読んだ感想をネタバレを含めて紹介します。
『40までにしたい10のこと』2巻の基本情報
2巻は、十条が40歳の誕生日を迎えた翌日、12月25日のクリスマスから物語が始まります。
| タイトル | 40までにしたい10のこと |
| 作者 | マミタ |
| ジャンル | BL、恋愛 |
| 主人公 | 十条雀(40歳) |
| 相手役 | 田中慶司(29歳?) |
| 二人の関係 | 上司×部下・10歳差 |
| 攻め | 田中慶司 |
| 受け | 十条雀 |
| 2巻の雰囲気 | 甘め・恋人同士の日常 |
2巻のあらすじ
40歳の誕生日を迎えた十条は、翌日のクリスマスを恋人となった慶司と一緒に過ごします。
かつては誕生日を一人で過ごしていた十条ですが、今年は大切な人が隣にいる。1巻開始時とは大きく変わった十条の日常が描かれます。
そして「40までにしたい10のこと」に残されていた「デパ地下のケーキ全制覇」も完遂。
これを達成したことで、十条が掲げていた10個の目標はすべて完了します。
しかし、「40までにしたい10のこと」が終わっても、2人の関係が終わるわけではありません。
プライベートでは恋人として過ごしながら、会社ではこれまで通り上司と部下として接する。
そんな公私を分けた新しい関係が始まっていきます。
2巻の見どころ
「40までにしたい10のこと」を達成し、さらに関係を深めていく2巻。
以下、見どころをまとめておきます。
恋人になった十条と慶司
1巻と2巻の大きな違いは、十条の迷いがなくなったことでしょう。
1巻では慶司から積極的にアプローチされても戸惑い、自分自身の気持ちにも徐々に気付いていくような状態でした。
ところが2巻では、十条も慶司のことが好きだとはっきり自覚しています。
クリスマスを一緒に過ごしたり、デパ地下のケーキを食べたり、お花見へ出かけたり。
大きな事件が起こるわけではありませんが、好きな相手と一緒に過ごせることそのものを幸せに感じている2人が描かれています。
会社では上司と部下!十条が決めたルール
プライベートでは恋人でも、会社では上司と部下。
仕事と恋愛をきっちり分けたい十条は、会社で過ごす際のルールを決めます。
会社では今まで通りの距離を保つこと。「雀さん」と呼ばないこと。慶司ばかり見ないこと。そして1週間きちんとルールを守れたらご褒美。
このルールには、十条と慶司の性格の違いもよく表れています。
周囲の目や上司としての立場まで考える十条に対して、慶司は好きな気持ちがつい表に出てしまうタイプ。
とはいえ、職場でもずっと恋人モードでは作品の雰囲気も大きく変わってしまいます。
会社では上司と部下、プライベートでは恋人。
この切り替えがあるからこそ、2人きりになったときの特別感も増しているように感じました。
待ちに待った休日のお泊まり
1週間会社でルールを守った先には、待ちに待った休日がやってきます。
十条が慶司の家に泊まるのは今回が初めて。
一緒に料理を作り、食事をして、そのまま2人だけの時間を過ごします。
印象的だったのは、楽しい休日そのものだけで終わらなかったこと。
翌日、慶司は仕事でミスをしてしまいます。
もちろん仕事でミスをするのは褒められたことではありませんが、前日の時間が楽しすぎて仕事に集中できないほど十条に夢中だったと考えると、なんとも慶司らしい展開です。
「昨日は最高に幸せだった」と言葉で説明するのではなく、その翌日の慶司まで描くことで、お泊まりが彼にとってどれほど特別だったのか伝わってくるのがうまいと感じました。
人前では小指だけ――2人なりの距離感
2巻でも印象的だったのが、人前での2人の距離感です。
花見へ出かけても、人目がある場所では少し距離を取って歩く十条と慶司。
並んで座って団子を食べる場面でも、堂々と手をつなぐのではなく、ひっそりと小指だけを絡めます。
1巻では、会社の部下から「2人は付き合っている」と言われた際、慶司が交際を否定したことで十条が傷つく場面がありました。
2巻では同じ「人前で恋人らしく振る舞えない」という状況が、少し違った形で描かれています。
誰にも気付かれないように小指だけを絡める。
人前では自由に振る舞えないからこそ、ほんの小さな接触にも特別な意味が生まれる。
こうした距離感も、2人の恋愛を描くうえで印象的でした。
2巻を読んだ感想
2巻を一言で表すなら、「終始甘々な幸せ展開」でした。
1巻と同じくらい楽しめましたが、恋愛漫画としての性質は少し変わっています。
2巻には新たな恋のライバルが登場するわけでもなければ、2人の関係を壊しかねない大事件が起こるわけでもありません。
些細な問題はあっても、基本的に十条と慶司の関係はずっと良好です。
また、大人向けの描写は1巻より増えています。
ベッドやお風呂でのシーンなどもありますが、個人的な体感では「物語・恋愛7:大人向け3」くらい。
2巻でも大人向け描写だけが中心になるわけではなく、十条と慶司の恋人としての日常がメインという印象でした。
そして面白いのが、読み終わっても「この先どうなるんだ!?」とはあまりならないこと。
次巻への大きな引きがあるわけでもありません。
それでも3巻を読みたくなる。
おそらく本作は、「物語の続きが気になるから読む」というより、「もっと2人の幸せな姿を見ていたいから読む」タイプの作品なのでしょう。
こんな人におすすめ
『40までにしたい10のこと』2巻は、以下のような人におすすめです。
- 1巻で十条と慶司の関係が好きになった人
- 恋人になった後の甘い日常を楽しみたい人
- 大きなすれ違いや修羅場の少ない恋愛漫画が好きな人
- 年上×年下、上司×部下という関係性が好きな人
- 2人が幸せに過ごしている姿をじっくり見たい人
特に、恋愛漫画に大きな波乱よりも「好きな2人が幸せに過ごしている安心感」を求める人には相性がよさそうです。
1巻で恋人になるまでを楽しんだ読者に対する、ご褒美のような2巻ともいえるでしょう。
まとめ
『40までにしたい10のこと』2巻では、恋人となった十条と慶司の甘い日常がたっぷり描かれます。
「40までにしたい10のこと」もすべて達成し、1巻から続いてきた大きな目標には一区切り。
その一方で、会社では上司と部下として接したり、人前では少し距離を取ったりと、恋人になったからこそ見えてくる2人なりの付き合い方も描かれています。
恋のライバルも大きなトラブルもなく、終始2人の関係は良好。
それでも退屈には感じず、むしろ「もう少しこの2人を見ていたい」と思わせてくれるのが本作の魅力なのかもしれません。
物語の続きを知りたいというより、もっと2人の幸せ成分を補給したい。
そんな気持ちで、筆者も引き続き3巻を読んでみようと思います。




