『ジャンケットバンク』3巻では、真経津晨と村雨礼二による「サウンド・オブ・サイレンス」がついに決着します。
さらに、真経津のランク昇格と御手洗暉の担当行員就任を経て、新たなギャンブラー・雛形春人との対戦が始まります。
この記事では、3巻のあらすじや登場人物、2つのゲームのルール、実際に読んだ感想を紹介します。
勝負の核心となるトリックはできるだけ伏せているので、これから読む方も参考にしてください。
『ジャンケットバンク』3巻の基本情報
3巻には第18話から第27話までの全10話が収録されています。
前巻から続く村雨礼二との勝負が決着し、新たな舞台で雛形春人との対戦が始まる、物語の転換点となる一冊です。
『ジャンケットバンク』3巻のあらすじ(内容)
3巻の主な内容としては、
•村雨との決着
•真経津&御手洗が新たなステージへ
•新ランク1/2ライフでの新たな激闘開始
の3本立てです。
真経津VS村雨「サウンド・オブ・サイレンス」が決着
2巻から続く、真経津晨と村雨礼二による「サウンド・オブ・サイレンス」。村雨は優れた観察眼を武器に勝負を有利に進め、真経津は危険な音楽を聴き続ける状況に追い込まれます。
しかし、追い詰められているはずの真経津は、最後まで余裕を失いません。
勝負の行方を左右したのは、単なる運や観察力だけではありませんでした。
最終的に村雨は危険な音楽を聴くことになり、真経津が勝利。心理戦の恐ろしさを見せつける決着となります。
真経津が1/2ライフに昇格!御手洗が担当行員に
村雨との勝負を終えた真経津は、上位ランクである「1/2ライフ」への昇格が決まります。
一方、カラス銀行の特四・宇佐美班に所属する御手洗暉は、念願だった真経津の担当権をキャリア5年分で購入。ついに真経津の担当行員となります。
しかし、1/2ライフでは銀行が自動的に対戦相手を用意してくれるわけではありません。担当行員が自ら対戦を成立させ、さらに場代としてキャリアを賭ける必要があります。
真経津の勝負を支えるため、御手洗にも銀行員としての実力が求められることになります。
新たな敵・雛形春人との勝負が始まる
そんな御手洗の前に現れたのが、特四・伊藤班の土屋田謙介です。土屋田は真経津の担当権をめぐる思惑を抱えており、御手洗に勝負を持ちかけます。
しかし、キャリアが不足している御手洗に対し、土屋田は不足分を補う条件としてゲーム中の私語禁止を要求。御手洗は不利な条件を受け入れることになります。
そして始まったのが、真経津晨と画家・雛形春人による「ジャックポット・ジニー」。
一見すると土屋田の指示に従うだけに見えた雛形でしたが、勝負が進むにつれて、その印象は大きく変わっていきます。
『ジャンケットバンク』3巻の登場人物
他にもいますが、個人的に印象に残っている登場人物を紹介します。
真経津晨(まふつ しん)
カラス銀行の地下賭場で勝負を楽しむ、謎のギャンブラー。
村雨との対戦では、危険な状況に追い込まれても余裕を崩さず、相手の心理を巧みに誘導する実力を見せます。
3巻では1/2ライフへの昇格が決まり、御手洗を担当行員として新たな勝負に挑みます。
御手洗暉(みたらい あきら)
カラス銀行の特四・宇佐美班に所属する銀行員。
念願だった真経津の担当権を購入し、正式に担当行員となります。
しかし、上位ランクでは対戦相手を探し、勝負を成立させることも担当行員の仕事です。
ギャンブラーを支える立場として、御手洗自身の戦いも本格的に始まります。
村雨礼二(むらさめ れいじ)
医師であり、真経津の対戦相手。
匂いや身体の変化から相手の心理を読み取る、鋭い観察眼を持っています。
「サウンド・オブ・サイレンス」では真経津を追い詰めますが、最後は真経津の心理誘導によって敗北します。
優れた観察力を持つ村雨でさえ翻弄される展開が印象的です。
土屋田謙介(つちやだ けんすけ)
カラス銀行の特四・伊藤班に所属する銀行員で、雛形春人の担当。
かつては活力と野心にあふれた青年でしたが、現在はギャンブラーを見下す傲慢な人物になっています。
行員が優秀ならギャンブラーは誰でも勝たせられると考えており、御手洗に対しても高圧的な態度を取ります。
3巻では、銀行員同士の対立を象徴する人物です。
雛形春人(ひながた はると)
画家であり、真経津の新たな対戦相手。
担当行員の土屋田から一方的に指示され、従っているように見える人物です。
しかし、絵を描いているときに見せる不気味な表情や、ゲーム中の予想外の行動から、単なる従順なギャンブラーではないことがうかがえます。
その本性が明らかになり始めたところで3巻は終了します。
『ジャンケットバンク』3巻に登場するゲーム内容・ルール
3巻には、前巻から続く「サウンド・オブ・サイレンス」と、新たに始まる「ジャックポット・ジニー」の2つのゲームが登場します。
サウンド・オブ・サイレンス|真経津VS村雨
| サウンド・オブ・サイレンス | |
|---|---|
| 対戦者 | 真経津晨 VS 村雨礼二 |
| 賭金 | 1億6,000万円 |
| 使用するレコード | 0秒・2分・3分 |
| 基本ルール | 相手が並べたレコードから1枚選び、特設ブースで再生する |
| 敗北条件 | 累計再生時間が10分1秒を超え、危険な音を聴くなど |
| 勝者 | 真経津晨 |
前巻から続くレコードを使った心理戦が、3巻でついに決着します。
村雨は0秒のレコードを選び続ける一方、真経津は危険な音楽を聴く時間を積み重ねていきます。
しかし、そこには真経津の狙いが隠されていました。
最終的に村雨は10分1秒を超えた状態で3分間の音楽を聴くことになり、敗北します。
真経津がどのように村雨の判断を誘導したのかが、この勝負の最大の見どころです。
※ゲームの詳しいルールや前半の展開は、2巻のレビュー記事で紹介しています。
ジャックポット・ジニー|真経津VS雛形
| ジャックポット・ジニー | |
|---|---|
| 対戦者 | 真経津晨 VS 雛形春人 |
| 賭金 | 3億円 |
| ゲーム形式 | 対戦型カードゲーム |
| ラウンド数 | 全3ラウンド |
| 1ラウンド | 6回のカード対戦 |
| 初期金貨 | 各プレーヤー1枚 |
| 勝利条件 | 3ラウンド終了時に相手より多くの金貨を所持する、または相手の死亡 |
プレーヤーは巨大な砂時計の内部に入り、カードを使って金貨を増やしていきます。
使用するカードは次の3種類、合計6枚です。
| カード | 枚数 | 効果 |
|---|---|---|
| 黄金カード | 4枚 | 自分の金貨を4倍に増やす |
| 盗賊カード | 1枚 | 相手の金貨を半分奪う |
| 魔人カード | 1枚 | 盗賊の効果を無効化し、逆に相手の金貨の90%を奪う |
プレーヤーは6枚のカードを1枚ずつ出し、6戦で1ラウンドが終了します。
ラウンド終了後はレバーを引いて砂時計の扉をロックし、獲得した金貨の支払いフェーズへ移行。支払いが終わると次のラウンドが始まります。
ただし、このゲームには恐ろしいペナルティーがあります。
敗者には、3ラウンドで獲得した金貨が頭上から降り注ぐ仕様。
金貨を増やすことが勝利につながる一方、敗北すれば大量の金貨が命を奪う凶器になりかねません。
3巻では勝負の途中までが描かれ、決着は次巻へ持ち越されます。
『ジャンケットバンク』3巻の見どころ・感想
個人的な見どころは、やはり村雨のピカソタッチですが、真面目に回答するなら以下です。
真経津の話術が光る村雨戦の決着
村雨との勝負で印象的だったのは、真経津の心理誘導の巧みさです。村雨は相手のわずかな変化から心理を読み取る、非常に優れた観察眼を持っています。
ところが、真経津はそんな村雨の能力を逆手に取り、事実と嘘を巧みに織り交ぜながら相手の思考を誘導していきます。
単に相手を騙すのではなく、相手自身に判断させるところが恐ろしい。
しかも、真経津は危険な音楽を聴き続けながらも、まるで結末が分かっているかのように最後まで余裕を崩しません。
勝負に負けているように見えて、実は相手の思考そのものを支配している。
真経津のギャンブラーとしての強さを、改めて感じられる一戦でした。
御手洗の担当行員就任で銀行員同士の戦いも本格化
3巻ではゲーム以外の部分も面白くなってきました。
御手洗は念願だった真経津の担当行員になりますが、これで目標達成というわけではありません。
1/2ライフでは、担当行員が自ら対戦相手を探して勝負を成立させる必要があります。
さらに、ゲームを成立させるには最低でもキャリア10年分を賭けなければなりません。
どれだけ真経津が強くても、担当行員の御手洗が無能なら、そもそも勝負の舞台に立てないわけです。
そこで重要になるのが、銀行員同士のキャリアの奪い合い。
御手洗を中心に宇佐美班が協力する様子も描かれ、当初は対立しているように見えた班のメンバーに、少しずつ一体感が生まれてきたように感じました。
ギャンブラー同士の勝負だけでなく、銀行員同士の出世や権力争いも物語の重要な要素になってきたのが面白いところです。
土屋田の策略と雛形の予想外の行動
新ゲーム「ジャックポット・ジニー」で特に印象に残ったのが、土屋田の策略です。
土屋田は御手洗に対し、キャリア不足を補う条件としてゲーム中の私語禁止を要求します。
最初は、なぜ私語禁止がキャリアの代わりになるのか疑問でした。
しかし、実際にゲームが始まると、その意味が分かります。
砂時計の中にいるプレーヤーは、インカムを通じて担当行員と会話できます。
さらに、担当行員の土屋田からは真経津のカードが見えるため、雛形に有利な指示を出せるのです。
一方、御手洗は私語禁止のため、真経津に何も伝えられません。これは圧倒的に不利な状況です。
しかし、真経津も黙って相手の指示に従うような人物ではありません。
土屋田の策略を見抜いたうえでカードの読み合いを仕掛けますが、ここで雛形が予想外の行動に出ます。
それまで土屋田の言いなりに見えた雛形が、実は独自の判断力を持つギャンブラーだったことが明らかになっていくのです。
土屋田の策略、真経津の読み、そして雛形の判断。
三者の思惑が交錯する展開が面白く、雛形がどのような人物なのか、続きが気になる終わり方でした。
『ジャンケットバンク』3巻はどこで読める?
『ジャンケットバンク』3巻は、電子書籍サービスのRenta!などで読むことができます。
3巻では村雨戦の決着に加え、御手洗の担当行員就任、新たなギャンブラー・雛形との対戦が描かれています。
真経津の心理戦を楽しみたい方は、ぜひ本編で確かめてみてください。
まとめ|『ジャンケットバンク』3巻は銀行員同士の駆け引きにも注目
『ジャンケットバンク』3巻では、真経津と村雨の「サウンド・オブ・サイレンス」が決着し、新たなゲーム「ジャックポット・ジニー」が始まります。
今回特に印象的だったのは、ギャンブラーだけでなく担当行員の能力や策略も勝負に大きく関わってくることです。
御手洗が真経津の担当行員となり、宇佐美班と伊藤班の対立も本格化。
さらに、土屋田の指示に従うだけと思われた雛形が意外な一面を見せ、物語はますます面白くなってきました。
雛形の本性が明らかになり始めたところで3巻は終了。次巻ではどのような心理戦が繰り広げられるのか注目です。




