前編で気持ちが通じ合ったふたりに、もう迷いはありません。
『宮原先輩と藤原くん』後編は、物語を進めるための回というより、恋人になった後の“幸せな時間”を味わうための一冊。
仕事や日常に疲れた30代女性の心に、静かに染み込む甘さがあります。
あらすじ(ネタバレ最小)
晴れて恋人同士になった宮原依鈴と藤原元気。
後編では、藤原の誕生日をメインに、ふたりが依鈴の家で過ごす時間が描かれます。
大きな事件は起こらず、すれ違いもない。
ただ「一緒にいられること」が嬉しい、そんな穏やかな一日。
前編とはまったく違う意味で、読後に満足感が残る構成です。
後編の見どころ
後編の魅力は、ドラマ性ではなく幸福感の密度。
特に印象に残ったポイントを3つ挙げます。
恋人になったあとの、心が軽い日常
出張先から藤原に電話をかけるだけで気分が上がる。
誕生日の準備をしている時間さえ楽しい。
そんな小さな描写の積み重ねが、「心が繋がった恋愛」を丁寧に伝えてきます。
前編の不安や探り合いが嘘のように消え、依鈴がこの関係に安心して身を委ねているのが伝わってきます。
会いたいだけで来る、という優しさ
依鈴の出張帰り、藤原は彼女の家の前で待っていました。
けれど目的は身体ではなく、「顔を見たかったから」。
「今日は疲れているだろうから」と、何もせずに帰る選択。
この行動が、藤原を大人の恋愛ができる男性として強く印象づけます。
誕生日プレゼントに込められた未来
依鈴が贈ったのは部屋着。
「これから泊まることもあるだろうから」という、さりげない未来の共有。
派手なサプライズではありませんが、“これからも一緒に過ごす前提”が自然に含まれている点が、とても大人らしい演出です。
そして藤原の2つのお願いを叶える依鈴。その後の過激な演出も見逃せません。
こんな人におすすめ
- 甘い展開だけを安心して読みたい人
- 刺激よりも癒しを求めている人
- 大人の恋愛を描いたTLマンガが好きな人
- 電子書籍で気持ちを切り替えたい夜がある人
読後の感想・考察
後編は、物語的な起伏を期待すると拍子抜けするかもしれません。
ですが本作は、それでいいと思わせてくれる構成です。
前編で関係性はすでに完成しているからこそ、後編では「幸せな状態を見守る」ことに意味がある。
大人になると、恋愛に対して
「不安」よりも「安心」を求めるようになる——
その感覚に、そっと寄り添ってくれる一冊でした。
まとめ
『宮原先輩と藤原くん』後編は、ひたすら甘く、ひたすら穏やかな大人の恋愛TLマンガです。
前編で物語を楽しみ、
後編で幸せを補給する。
そんな読み方が一番しっくりきます。
忙しい毎日の合間に、「大切にされる恋愛」を思い出させてくれる一作です。
⇒前編のレビューもあります。




