第7巻では、ウーオの街を舞台に流行り病や貧困といった現実的な問題に直面するタクマの姿が描かれます。
新たな領主ウッソの登場や、13号との因縁が再燃する緊迫の展開は必見です。
7巻収録話と内容紹介


[漫画]ひらぶき雅浩 [原作]シ・ガレット

- 37話
ウーオの街に流行り病が蔓延。薬草ウィタが足りず、タクマは13号の腕に含まれる成分を代用する策を思いつく。しかし高濃度アルコールが必要で、リーバが秘蔵の蒸留酒を提供。 - 38話
疫病対策は一段落するが、街の薬草は底をつく。タクマは禁忌魔法「リープ」でトーランへ飛び、仲間と再会し薬を調達する。しかし薬は貧民層に行き届かず、根本的な解決を模索する。 - 39話
悪政をしいていた旧領主は命を落とし、新領主としてウッソ・ロイズが着任。ボアァ討伐で領民を守る姿を見せ、信頼を得る。タクマは「自分にできる範囲の人助け」を決意する。 - 40話
ウッソと共に子供たちの救済計画を進め、教育や職業訓練の場を用意するため、リープでの移住を計画。しかしその矢先、13号が再襲来。子供たちを避難させるタクマの体は限界に近づく。 - 41話
13号の目的は失った腕の奪還。ウッソやデルフィたちは応戦するが劣勢に。瀕死のタクマはオマールで偶然ルナと再会し、毘沙門天の祠からの秘宝で回復。仲間の窮地に駆けつけ、13号との戦いに挑む。
登場人物の動きや印象
- タクマ
疫病や貧困といった現実的な問題に真正面から挑む姿勢が印象的。禁忌魔法リープを多用し、心身を削ってでも人々を救おうとする「行動力」と「責任感」が際立つ巻。 - リーバ
再び物語を動かすキーパーソンに。蒸留酒という形でタクマを助け、「闇商人らしさ」と「頼もしさ」が強調された。 - デルフィ
タクマに惹かれているのか、行動をともにすることが多い。 - ウッソ・ロイズ
ウーオの新領主として登場。前領主とは正反対で民を守る姿勢を示し、タクマの活動を支える重要人物へ。領主像の刷新が物語に広がりを与えた。 - ルナ
タクマにワリムから頼まれていたアイテムを渡す役で登場。毘沙門天とワリムが何か関係があるのか謎が残る。
7巻の見どころ・印象に残った展開
現実的な問題を描きつつ、仲間や新しい領主との出会いで希望も示された第7巻。
13号との決戦を前に、タクマの挑戦はさらに熱を帯びていきます。
疫病と貧困への挑戦
異世界ファンタジーながらも、病や薬不足といったシビアな問題を取り上げた点が特徴的。
ウーオの街が抱える問題をチートで楽々攻略ではなく、タクマの現実的な苦闘する姿が印象的でした。
新領主ウッソの登場
前領主の悪政から一転、領民を守る善政を見せるウッソの存在は物語の転機。
タクマと並び立つことで、街の未来に希望が生まれる。
13号との再戦
因縁の存在・13号が再び登場。デルフィやウッソ達が全滅しかけたギリギリのタイミングで全快したタクマが救援に。
次巻が因縁の再戦となるのか・・・
まとめ
『異世界に飛ばされたおっさんは何処へ行く?』第7巻は、社会派テーマとファンタジー要素が絶妙に融合した巻でした。
タクマの人助けへの覚悟、ウッソの善政、そして13号との再戦直前の緊迫感が印象的です。
「おっさん」の物語は、ますます広がりと深みを増しています。