自称悪役令嬢な婚約者の観察記録。2巻レビュー|婚約者同士の距離が縮まる第二幕

異世界で生きる物語
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『自称悪役令嬢な婚約者の観察記録。』第2巻では、セシルとバーティアの関係性がさらに深まり、学園生活や社交の場での出来事を通じて彼女の魅力が際立っていきます。

物語は甘さと緊張感が入り混じり、「観察記録」は好奇心から気になる異性へと変化。

第2巻の収録話と内容紹介

自称悪役令嬢な婚約者の観察記録。2
自称悪役令嬢な婚約者の観察記録。2

自称悪役令嬢な婚約者の観察記録。2

[漫画]蓮見ナツメ [原作]しき

Renta!
  • 7話
    学園生活が始まり、セシルはバーティアにとって危険となりそうな令嬢たちを洗い出す。情報通のジョアンナに協力を依頼し、もしもの時はバーティアを守るよう約束を取り付ける。一方、ヒロインの名がヒローニア・インデロンであることが判明。逆ハーレムを狙っている様子で、セシルを含む複数の男性を標的にしていると見られる。バーティアは二人を結ばせようと奮闘するが、セシルはその行動に「面白くない」と感じ始める。
  • 8話
    逆ハーレムを阻止するため、バーティアは男女の仲を取り持つ“恋のキューピッド”として動く。チャールズとアンネ、バルドとシンシアが距離を縮め、良い関係を築き始める。だが、予想外の展開に焦るヒローニアは、状況を把握できず苛立ちを募らせる。その様子から、彼女も未来を知っているのではないかと推測される。
  • 9話
    次のターゲットはジョアンナとショーン。料理が壊滅的に苦手なジョアンナが必死に手作りクッキーを渡し、その健気な姿にショーンの心が少し揺らぐ。また、幼馴染のネルトとシーリカの喧嘩をバーティアが仲裁し、二人の絆を深めるきっかけを作る。
  • 10話
    バーティアの奮闘により、周囲には次々と幸せなカップルが誕生していく。その流れの中で、セシルとバーティア自身も少しずつ距離を縮める。互いを愛称で呼び合い、お揃いのピアスをつける二人の関係は、観察対象から恋愛感情へと変わりつつあることを感じさせる展開に。
  • 11話
    ヒローニアが信者を使い、バーティアに罪をなすりつけるという陰湿な策略を仕掛けてくる。セシルは彼女を守ろうとするが、バーティアは「一流の悪役令嬢になるため」と自力で立ち向かう決意を示す。その結果、二人の間に微妙なすれ違いが生まれ、甘い空気に緊張感が差し込む。

登場人物の動きや印象

  • バーティア
    学園生活が始まっても「逆ハーレム阻止」のために奮闘。危険人物を洗い出したり、周囲の男女をくっつけるキューピッド役を務めたりと大活躍。彼女の行動が結果的に多くの恋を実らせ、学園の人間関係を大きく動かしていきます。セシルに対しては「ヒロインと結ばれてほしい」と願いながらも、彼と距離が近づいていくことに戸惑う様子が印象的。
  • セシル
    冷静な観察者として振る舞いつつも、バーティアが他人の恋を応援し、自分とヒローニアをくっつけようとする姿に「面白くない」と感じ始める。自覚はまだないが、バーティアへの想いが芽生えつつある描写が繊細に描かれている。バーティアを守ろうとする姿勢と、彼女の自主性を尊重しきれずにすれ違う場面が、人間味を強めている。
  • ジョアンナ
    「バーティアを愛でる会」の中心人物として、彼女を支える頼もしい存在。恋心を寄せるショーンには避けられていたが、手作りお菓子で気持ちを伝えようと健気に努力する姿が描かれる。
  • ヒローニア
    本格的に動き始めたヒロイン。逆ハーレムを狙っているように見え、未来を知っているかのような発言も目立つ。表向きは無垢な令嬢だが、裏では信者を使ってバーティアを陥れようとするなど、計算高さと不穏さを増している。
  • その他の仲間たち
    チャールズ、バルド、ネルトら男性陣は、バーティアの後押しにより恋を進展させることに成功。特にチャールズとアンネ嬢の関係は、兄との因縁を越えて成就に近づいた点がドラマチックだった。シーリカもネルトとの関係を通じて存在感を増しており、脇役の恋模様も物語を彩る重要な要素となっている。

第2巻の見どころ・印象に残った展開

2巻の流れとしてはバーティアが逆ハーレム阻止に奔走し、ヒローニアに目を付けられ嫌がらせをされる。こんな展開でしょうか。

恋のキューピッド役として奔走するバーティア

チャールズ&アンネ、バルド&シンシア、ジョアンナ&ショーン、ネルト&シーリカと、次々とカップル成立に一役買うバーティア。

特にチャールズとシーリカは相手に自分の気持ちを隠していたが、バーティアが空気を読まずに気持ちを伝えてしまう強引さが面白かった。

後にバーティア被害者の会がネタ的に発足されたの印象的。

セシルの揺れる心情

ヒローニアと自分をくっつけようとするバーティアを見て、セシルは「面白くない」と感じ始める。冷静な観察者のはずが、彼女を失いたくない気持ちが芽生え始める姿が胸を打ちます。

しかし2巻後半では、バーティアがセシルの提案を断り関係にやや亀裂が入ったように感じます。

次巻以降が楽しみな展開。

ヒローニアの暗躍と不穏な影

未来を知っているかのように動くヒローニアが、バーティアに罪をなすりつけようと仕掛けてくる。

信者を使った自作自演の策略が、学園内の空気をじわじわと緊迫させ、二人の関係にも影を落とす展開です。

これも次巻以降どう動いてくるのか楽しみな展開。

まとめ

第2巻は、バーティアの「逆ハーレム阻止」作戦が次々と成功していく痛快さと、セシルとの関係に甘酸っぱい変化が訪れる見どころ満載の巻でした。

一方でヒローニアの存在が不穏さを増しており、バーティアとセシルの関係に揺らぎが見え始めるのもポイント。笑いとときめき、そして緊張感がバランスよく詰まった内容になっています。