盗聴という禁忌を越えたはずの彼と、それをなぜか受け入れる彼女。
「愛している」の言葉よりも、触れ合う指先のほうが真実に近い──。
TLマンガ『ヤンデレ殺し!!』第4話は、眞人と紗雪の関係が“愛の形を取り戻した”ようでいて、どこか取り返しのつかない場所へと進んでいく一夜を描く。
あらすじ(ネタバレ最小)
紗雪の独り言を盗聴していた眞人は、
「ねぇ眞人くん、聞こえてるなら今すぐ抱きしめにきてよ」
という声に導かれるように、彼女の部屋へ駆け出す。
てっきり嫌われると思っていた眞人だが、紗雪は彼を拒まなかった。
むしろ、彼の罪を“自分も見せて”と等分にしようとする。
甘く溶け合う夜──けれど、彼女の寝言に出た名前は「高屋くん」。
第4話の見どころ
愛と執着の境界が、甘くとろける夜の中で曖昧になっていく──。
これまで抑えてきた想いをついに解き放つ眞人と、受け入れる紗雪。
もうハッピーエンドか?と見せかけて、ラストのコマでは不穏な空気が・・・
「盗聴」という裏切りが、“許し”に変わる瞬間
常識的に考えれば破綻すべき関係。
けれど、紗雪は眞人の行為を拒絶せず、むしろ受け入れる。
好きという感情の前では盗聴など取るに足らない、危ういほどの愛のリアリティを感じる。
眞人が初めて知る「愛されている実感」
盗聴や暴走の果てにようやく触れた、紗雪のぬくもり。
「俺にとって都合のいいことになってんの?」という戸惑いの中で、眞人は初めて“愛することが報われる”感覚を知り、現実を受け止めた。
寝言に滲む“もう一人の名前”
すべてが満たされた夜。
けれど、眠りの中で紗雪がつぶやいた「高屋くん」という名前が、眞人の心に鋭い影を落とす。
彼のヤンデレな独占欲が、再び顔を出す予感がしてならない。(※高屋君は1話に登場した紗雪の同僚)
読後の感想・考察
紗雪の好きという言葉に、これまでは信じていいのか疑心暗鬼だったが、盗聴の件を乗り越えようやく心と体も繋がった。
信じ始めた矢先の「高屋君」という言葉。一気に信頼が壊れたような気がします。
1話で高屋君が紗雪に告白するシーンもあり、そのときの紗雪の反応も結婚を意識するようなまんざらでもない感じでした。
果たしてこの三角関係にヤンデレの眞人はどう動くのか注目したいところ。
まとめ
『ヤンデレ殺し!!』第4話は、盗聴という禁忌が“愛の証明”へと変わる、TLマンガらしい危険な甘さを描いた一話。
このままラブコメルートでハッピーエンドかと思いきや、波乱の予感を感じさせる展開に・・・
次話、眞人の独占欲が再燃するのか、それとも壊れるのか──




