「好き」と伝えたその瞬間から、愛は常軌を逸していく——。
第6話では、紗雪と眞人の関係が過去と現在を往復しながら、疑いと執着、そして再び芽生える信頼を描く濃密な一話。
“監禁”という異常な関係性の中で、それでも互いを選んでしまう2人の心の動きに、大人の女性読者なら誰もが複雑な感情を抱くでしょう。
あらすじ(ネタバレ最小)
物語は紗雪の学生時代の回想から始まります。淡い恋心を抱きながらも、どこか距離のあった幼馴染・眞人。
そんな2人が両想いだと知った矢先に起こった“監禁事件”が、今なお2人の関係を縛っていました。
第6話では、互いの誤解が少しずつ解け始め、再び「恋人」としての距離を取り戻していく様子が描かれます。
しかし、その背後には新たな火種が——。妹・涼夏の登場により、物語は再び波乱の予感を漂わせます・・・
第6話の見どころ
第6話は、紗雪と眞人の関係が「疑いから信頼へ」とゆっくり形を変えていく回。
愛の暴走を経て、ようやく向き合うふたりの心の距離が描かれます。
ヤンデレ的な支配構造の裏に潜む“本当の想い”を見せる、シリーズ中でも感情の起伏が大きいエピソードです。
嫉妬の形が変わる瞬間
眞人の疑念が極まった中、紗雪の「嫉妬いただきました~」という一言が印象的。
狂気の中にも愛を感じ取る彼女の受け止め方は、まさにヤンデレ殺しの名にふさわしい。
嫉妬さえも“愛の証”として楽しめる彼女の感性が、眞人の心を少しずつほぐしていきます。
“手錠”が意味するもの
物理的な拘束から、心の絆へと変化していく象徴に思えました。
今度は紗雪が眞人に手錠をかける──これは単なる性癖と紗雪は言っているが、二人の関係が再定義されたかのよう。
「罰」ではなく「赦し」と「支配の共有」という、TLマンガらしい心理の駆け引きが潜んでいるようで印象的。
妹・涼夏、嵐の訪問
二人の関係もいい感じに戻ってきたところにムードを一変させるのが涼夏の登場。
「お姉ちゃんをどこへやったの?」と眞人に詰め寄ります。
手首の跡、手錠の残骸、——それらから眞人を完全に異常者扱い。一難去ってまた一難の飽きさせない展開が印象的。
読後の感想・考察
第6話では眞人がヤンデレの本領を発揮。眞人にとっての紗雪はもはや手放せない存在で、他の男に取られるくらいなら監禁してしまおうと一線を越えてしまいます。
ここまで行ったら、紗雪がいくら言葉を並べても説得するのは不可能だろうな。と思っていたら、まさかの逆手錠プレイ。
ヤンデレ殺しの特性をいかんなく発揮して、眞人を体で説得してしまうパワープレイが秀逸でした。
ただ唯一の常識人の涼夏が乗り込んできたことによって、、次なる修羅場の予感が漂います。
まとめ
疑念、嫉妬、赦し、そして再構築。
第6話は、これまでの「監禁の恋」から「共犯的な愛」へと進化する転換点の回でした。
ただ、二人のワールドに入ったところに常識人が来てしまったことがどう作用していくのか。
次回への期待が高まるエピソードです。





