ついに審議会、本番。
10巻は、これまで積み上げてきた“ざまぁ布石”が一気に回収されていく圧巻の一冊だ。
グラディクトが用意した宣誓書は次々と崩壊。エセリアは反論すらほぼ不要の圧勝状態。
しかし――
一通の宣誓書に潜む“実在する貴族名”という重大ミス。
完璧に見えたエセリアの盤面にも、不穏な影が差す。
王太子の自滅は止まらない。だが物語は、まだ終わらない。
10巻の収録話と内容紹介
10巻は44話~48話を収録。
第44話
審議前夜。エセリアは冷静に準備を進めるが、宣誓書の中に“実在するアーロン派貴族の名”が紛れていることに気づく。
これではアーロン派の陰謀と疑われ、グラディクトが王太子の座に居座る可能性もある。
ティーカップが割れる不吉な描写。
一方、ワーレス商会ではクオールが協力を決意。
宣誓書のすり替え作戦が始動する。
審議当日、エセリアの馬車の車軸が折れるというトラブル発生。
第45話
修理不能、雨まで降り出すという“シナリオ補正”のような妨害。
そこへクオールが偶然通りかかり、馬車を提供。
万華鏡の石で作ったアクセサリーを渡し、エセリアを励ます。
エセリアは気持ちを立て直し、学園へ到着。
雨は止み、舞台は整う。
第46話
講堂は大混雑。卒業生まで制服で潜入する異様な熱気。
審議開始。
グラディクトがズタズタの教科書を証拠に提示するが、教授陣に即否定される。
宣誓書の証人も現れない。
第1ラウンドはエセリアの圧勝。
第47話
音楽祭賄賂疑惑、剣術大会嫌がらせ疑惑など次々と提示されるが、当事者が全否定。
そして階段突き落とし事件。
しかしその日時、エセリアは国王・王妃と面会中。完璧なアリバイ。
さらに財産信託制度の発案者がエセリアだと判明。
BL本の著者もエセリア。
アリステアは自分の“攻略本”がエセリア作と知り二重に衝撃。
ここからエセリアが反撃。
「その宣誓書の名は実在しない」と断言。
第48話
全貴族の家名を暗唱するエセリア。
途中で一瞬言葉に詰まるが、ミランからの合図で“すり替え成功”が確定。
最後まで言い切り、王妃も間違いなしと認定。
グラディクト、完全窮地で10巻終了。
裏ではミラン・クオール・カレナによる侵入作戦の詳細も描かれた。
登場人物の動き・印象
ほぼ無双状態。ただし宣誓書ミスという“人間味”も描写。
冷静さと覚悟の強さが際立つ。
支離滅裂。証拠は崩壊し、周囲からも呆れられる。
自滅が公開処刑レベルへ。
信じていた前提が崩壊。
エセリアが恩人であり、著者であり、すべてを掌握していた事実に驚いた表情を見せた。
ここへきて、登場シーンが増えてきた。
ラストはエセリアと結ばれるのか?
10巻の見どころ・印象に残った展開
10巻は“公開処刑編”とも言える爽快感の塊。
宣誓書ラッシュの崩壊劇
証人ゼロ。
当事者が即否定。
教授陣が証言。
もはやエセリアが何も言わなくても崩れる構図が痛快で印象的。
階段突き落とし事件の完全アリバイ
国王と王妃が証人。
これ以上ない完璧な一撃。
にもかかわらず、エセリアっぽい人を見たという宣誓書。
宣誓書を信じて疑わないグラディクトだが、さすがに話題を変えるしかなかった点が印象的。
全貴族名暗唱という賭け
一瞬の沈黙。
読者もヒヤリとする演出。
しかしすり替え成功が確定し、王妃の太鼓判。
王太子の自滅が決定打を迎える瞬間は最大の見どころ。
10巻全体のテーマ・考察
テーマは
「自滅の可視化」。
これまでは準備編。
今巻はその成果発表。
重要なのは、エセリアが感情で勝ったのではなく、制度・記録・証言・政治構造で勝っている点。
さらに、
・財産信託制度
・BL本執筆
・商会との繋がり
学園外の影響力まで示された。
そしてまだ終わらないという事実。
グラディクトの処遇、王位継承、ザイラス問題。
さらにはクオールと共に何か事業でも始めるのか、婚約破棄後のエセリアも気になる。
まとめ
第10巻は審議会前半戦。
宣誓書崩壊。
完璧なアリバイ。
王太子の支離滅裂な言動。
読者としては爽快そのもの。
しかし完結せず、物語は続く。


