婚約破棄を24時間で回避せよ――逆ハーレムエンドから逃れるため、奔走を続けてきたアレクサンドラの物語もついに最終章。
残された攻略対象者はあと1人、しかし彼は暗殺者で、しかも隠しキャラクター。
刻一刻と迫る交流会の時刻、そして迎える婚約破棄の場での最終決戦。
最後の伏線が回収され、全員の未来が決まる第3巻の見どころを、感想を交えてお届けします。
3巻あらすじ(ネタバレ最小)


残り一日で破滅フラグ全部へし折ります 3 ざまぁRTA記録24Hr.
[原作]福留しゅん [キャラクター原案・漫画]天城望

交流会まで残り5時間。最後の攻略対象者は暗殺者エリアス。ゲーム内では最高難易度の隠しキャラクターで、逆ハーレムルートを回避するとアレクサンドラを暗殺するルートに入るという危険人物。
その後にはラスボスのアルフォンソとの断罪イベントと、エピローグで明かされる謎の人物の正体、各キャラの数年後が描かれ物語は幕を閉じます。
3巻見どころ・注目シーン
個人的に思った見どころを以下でご紹介。
ちょっぴり天然なジェラール君
アレクサンドラに告白するも「弟にしか見えない、出直してきなさい。」と玉砕するジェラール君。
一般的にはフラれたと思うだろうが、ジェラール君は一味違います。
服を着替えて、髪をビッと決めて、1時間半後に本当に出直してくる姿に笑ってしまいました。
緊迫した状況の中でのこの緩急は個人的に注目してほしいシーンです。(13~14話)
交流会での逆転劇
婚約破棄の場面で完全に形勢逆転。
アルフォンソは孤立し、ルシアには修道院送りが命じられるという鮮やかなざまぁ展開。
前世ではアレクサンドラが孤立。完全な逆パターンになったのがよりざまぁ感を際立たせているように感じます(15話)
真ルシア
エピローグで明かされる、ルシアと常に2人きりで会話していた人物が明らかになります。(エピローグ前半)
これは王妃やジェラールに手紙を送っていた人物と同一。
コミカライズ版だと描写が少なくてルシア本人ということだけが分かりいろいろ考察できそうですが、原作では真ルシアとして全てが語られています。
ざまぁ要素や意外な展開
逆ハーレムメンバー8人のうち、7人が結構悲惨な末路を辿っています。(エピローグ後半)
唯一フェリペだけが、レティシアと結婚し比較的幸せな結末を送っているように思います。
この辺も描写が少なくて、責任を取るために嫌々結婚したのか、レティシアに惚れたのかは定かではないですが、いずれにせよ一番まともな結末。
主要キャラの動き
- アレクサンドラ&ジェラール:告白と拒否(?)を経て距離が大きく縮まり、最終的に結婚へ。
- アルフォンソ&ルシア:権力も味方も失い、別々の場所での厳しい未来へ。
- その他の攻略対象者:大半が脱落・敗北・退場。フェリペのみ良好な終着。
まとめ
3巻は「逆転劇のカタルシス」と「ジェラールの天然癒し」が同居した構成で、シリーズ中もっとも読後感が軽やか。
それでいて、伏線の回収(手紙の差出人、ルシアの過去)や全員のその後描写も充実しており、物語としての締めくくり方が秀逸。
ざまぁ展開を求めて読み始めた人も、恋愛的なハッピーエンドを求めた人も、満足できる結末だったと思います。