悪役令嬢の怠惰な溜め息 6巻ネタバレ感想|孤立する王太子と新キャラ・レオノーラ登場で局面急変

異世界で生きる物語
本記事はプロモーションを含みます

第6巻は、“静かな包囲戦”が完成する巻。

グラディクトとアリステアは、自分たちが追い詰められていることに気づかないまま孤立を深めていく。一方でエセリアは、表では冷淡に、裏では周到に布石を打ち続ける。

そしてラストに現れる新キャラ・レオノーラ。
ここでついに、盤面に新しい駒が投入された。

物語は「婚約破棄」そのものよりも、その前段階――王太子失格への環境整備へと大きく舵を切る。

6巻の収録話と内容紹介

6巻は24話~28話を収録。

24~25話|疑心暗鬼と側付き解任の波紋

グラディクトの側付きたちがエセリアに直談判。「アリステアと頻繁に行動を共にしているが問題ないのか」と問う。

しかしエセリアは冷ややかに一蹴。
子爵令嬢に過ぎない彼女をなぜ脅威とするのか、と。

側付きたちは直接アリステアに忠告へ向かうが、逆に反発され衝突寸前に。そこへ絶妙なタイミングで現れるグラディクト。だがそれは、ロイスとユーナ(=変装したチーム・エセリア)による誘導だった。

結果として「側付きによる脅迫の裏にはエセリアがいる」という構図が完成する。

さらに、解任された側付きの父親が有力貴族だったことが発覚。ディオーネから叱責を受けるグラディクトは、ついに婚約解消を口にするが、猛反対に遭い撤退。

ここで彼は「エセリアの悪事の証拠を掴み穏便に婚約破棄する」という浅慮な策を思いつく。

26~27話|寝返りと礼儀作法問題

元側付きの身内がアーロン派と婚約。
グラディクト派の地盤は着実に崩れていく。

教会では、アリステアが大司教に虚偽の報告をしていたことが発覚。ここでエセリアは「徹底的に嵌めて目を覚まさせる」と静かに決意する。

時は進み最終学年へ。
礼儀作法の実践授業でアリステアの未熟さが露呈し、個別レッスンが決定。だが彼女はこれもエセリアの陰謀だと誤解。

さらに、変装した仲間たちが双方に「エセリアが裏で噂を流している」と吹き込み、疑念を増幅させる。

28話|BL本伏線再浮上とレオノーラ登場

アリステアがエセリアの書いた本を“攻略書”として参考にしていたことが発覚。
エセリアはわずかに後悔を滲ませる。

追い詰められたアリステアは、エセリアに対抗できる上級貴族の味方を求め、グラディクトはレオノーラに接触。

レオノーラ――乙女ゲーム『クリスタル・ラビリンス』ではヒロイン側につく厄介な存在。
彼女がエセリアに声をかけたところで、第6巻は幕を閉じる。

登場人物の動き・印象

エセリア

ほぼ完全に盤面支配。
直接手を下さず、変装メンバーを使い情報操作。悪役像を強化しつつ、王太子の孤立を加速させる。

グラディクト

政治的基盤が崩壊。
側付き解任、派閥離脱、母からの叱責。それでも自省はなく、陰謀論へ逃げ込む。

アリステア

被害者意識が強化。
礼儀作法問題や虚偽報告など、自らの未熟さを認められない段階へ。

チーム・エセリア

ほぼ全員が変装して敵陣潜伏。
味方だと思っている人物が実は全員エセリア側という構図は痛快。

レオノーラ

盤面を揺らす新駒。
ゲーム知識的にも厄介な存在で、次巻のキーパーソン確定。

6巻の見どころ・印象に残った展開

6巻は“孤立の可視化”が最大の見どころ。
派手な断罪はないが、王太子の足場が音を立てて崩れていく。

変装メンバー総動員の包囲網

モナ=シレイア
アシュレイ=ローダス
ロイス=ミラン
ユーナ=カレナ
リアーナ=サビーネ

もはや味方ゼロ状態。
読者から見るとコメディに近いが、政治的には致命的。

側付き解任の致命傷

グラディクトが思い付きで側付きから解任したライアンとエドガー。
実は彼らの父親は、社交界での顔役であることが判明。

単なる人間関係トラブルではなく、貴族ネットワークの断絶。
ディオーネが築いた基盤を自ら壊す愚かさが露呈した。

レオノーラ登場

第一印象はエセリアよりも、悪役令嬢が板につく。そんな顔つきに感じた。
エセリアに声をかけた意図は何なのか・・・

この一手が吉と出るか凶と出るか。物語が新章へ入る合図なのかもしれない。

巻全体のテーマ・考察

テーマは「孤立の完成」。

グラディクトはエセリアの陰謀だと思っているが、実際は自らの選択の積み重ねの結果。

卒業式の日なのか定かではないが、その辺のタイミングで婚約破棄を言い渡すのだろう。
ディオーネからは婚約破棄は反対されているので、エセリアの悪事の証拠を集め断罪するだろうが、支持する人間はいるのか・・・

証拠を集めたところで、エセリアの手のひらで踊らされる展開が安易に想像できる。

そんなこんなで着々とラストに向けて準備が整ってきた印象。
あとはレオノーラがどのような動きをするのか。

お花畑カップルに味方するなら一筋縄ではいかない面白い展開が期待できそうだ。

まとめ

6巻は、王太子包囲網が完成した巻。

味方だと思っている人物が全員エセリア側という構図は爽快ですらある。
だが同時に、新キャラ・レオノーラという不確定要素が投入された。

お花畑カップルはここから反撃できるのか。
それとも、さらなる自滅へ進むのか。

次巻は間違いなく転換点。
いよいよ“悪役令嬢の計画”が最終局面へ向かいそうな予感である。