あらすじ:メルトを後にしたタクマは、聖獣ヴァイスとナビとともに次なる街トーランを目指す。
旅の途中で出会ったのは、領主の息子ミークによる横暴と、虐げられる領民たち。
おっさんの正義感が導いた行動は、やがて大きな戦いと葛藤を呼び起こすことになる――。
2巻の収録話と内容紹介


[漫画]ひらぶき雅浩 [原作]シ・ガレット

『異世界に飛ばされたおっさんは何処へ行く?』2巻には 第6話~第12話 が収録。
領民を救おうとする拓真の奮闘と、圧倒的な存在マイヤーズとの邂逅、そして孤児院との関わりが描かれる。
- 第6話:バイクで旅を始めた拓真は、貴族ミークの馬車と領民の衝突に遭遇。領民の味方を決意する。
- 第7話:ミークの護衛を圧倒するが、勢いで命を奪ってしまい後悔するタクマ。猫人族ワリムとルナと出会う。
- 第8話:幽閉された領民の家族を救うため、ミークの屋敷へ潜入を決意。
- 第9話:仲間と共に屋敷へ潜入。地下で執事マイヤーズと遭遇。
- 第10話:加護を解除できるマイヤーズに追い詰められる拓真。謎の力で逆転するも、マイヤーズに逃げられる。
- 第11話:人質は救出され、ミークは投獄。ハワードも疑いで拘束される。ヴェルドから「加護で人を幸せにせよ」と諭され、孤児院に関わることに。
- 第12話:トーランで温泉を掘り当て、ハワードも釈放。温泉で酒を酌み交わしながら、新たな展開を示唆して幕を閉じる。
登場人物の動きや印象
- 佐東拓真:領民を救うために戦うが、衝動で命を奪ったことに苦悩。孤児院の子どもたちとの出会いで新しい道を模索し始める。
- ヴァイス:タクマの旅を支える聖獣。ヘルメットを被ってバイクに乗る姿が微笑ましい。
- ナビ:貴族寄りの合理的視点を見せつつ、ツッコミ役、解説役として物語を和らげる。
- ミーク:領主(コラル)の息子。悪政で領民を苦しめ、幽閉までする横暴ぶり。最終的に投獄。
- コラル:まともな領主。病により息子に領主代理を任せていた。
- ワリムとルナ:猫人族。師弟関係。タクマに協力し、領民救出に参加。
- マイヤーズ:ミークの執事。人間ながら1012歳。加護すら解除できる強者で、タクマを圧倒。
- ハワード:ミークと結託していた疑いで拘束されるが、釈放後にタクマと温泉で酒を酌み交わす。信頼できる仲間候補。
- ヴェルド:加護を授けた存在。異世界の生き方に迷うタクマに課題を提示する。
2巻の見どころや印象に残った展開
2巻は戦闘の緊張感と人間ドラマの両方が描かれ、タクマのおっさんらしい正義感と迷いが際立つ巻でした。
マイヤーズとの出会いは、今後の物語に大きな布石を打ったと言えるでしょう。
領主の悪政とおっさんの正義感
、領主の横暴と虐げられる領民というリアルな社会問題を背景にした展開。
拓真が衝動的に人を殺めてしまい、後悔するシーンは「正義とは何か?」を考えさせられる。
マイヤーズという圧倒的存在
加護の力でチート無双する物語だと思っていたため結構意外な展開でした。
1012歳という規格外の存在マイヤーズは、単なる戦闘力ではなく「加護の解除」という危険な知識を持つ。タクマが追い詰められ、謎の力で逆転する場面は緊張感を演出。
孤児院と温泉、異世界生活の広がり
ヴェルドに導かれ、孤児院と関わることになったタクマ。
温泉を掘り当てるという発想もユニークで、おっさんらしい「生活の豊かさ」を大事にする一面が垣間見える。
まとめ
2巻は、「正義のために戦うおっさん」の苦悩が描かれた重要な巻。
単なるチート無双ではなく、人を助けたことで悩み、責任を背負う姿に共感が生まれる。
また、マイヤーズという規格外の存在の登場は、今後の伏線として面白くなりそう。