第6巻からは新章「エンジ帝国編」がスタート。
タクマはマイヤーズの残した“13号”を追って大海原を渡り、新たな仲間や街との出会いを経て、いよいよ強敵との対峙に踏み出していきます。海の冒険と帝国の謎、そして迫り来る13号の存在感が際立つ一冊です。
6巻の収録話と内容紹介


[漫画]ひらぶき雅浩 [原作]シ・ガレット

『異世界に飛ばされたおっさんは何処へ行く?』6巻には 第32話~第36話 が収録。
- 32話:オマールで船を手配できず潜航艇を購入することを決意。マイヤーズの“13号”がエンジ帝国へ向かっていることが判明。
- 33話:潜航艇の開発者ボーツ、フーネ、マーレと出会い、魔力問題を克服できるタクマが購入に成功。海を渡る準備が整う。
- 34話:航海中に漂流者リーバを救助し、私掠船長デルフィと遭遇。二人の確執の背景に巨大サメ=13号の襲撃があったことが明かされる。
- 35話:エンジ国ウーオの街に到着。新たに加わった鷹の子アフダル、猿の子ネーロが活躍。万能薬ウィタが街から消えたことを知り、採取に向かう。
- 36話:危険なウィタフィドとの戦闘。大量のウィタを手に入れるが、そこへ13号が姿を現す。小競り合いの末、怯えて逃走する。
登場人物の動きや印象
- タクマ:無尽蔵の魔力という強みを活かし、潜航艇を実用化。新たな土地でも冷静さと行動力が際立つ。
- ボーツ・フーネ・マーレ:潜航艇の開発者たち。世界観を広げる技術者キャラとして登場。
- リーバとデルフィ:航海中に出会った二人。国をまたぐ対立や13号の被害を通して、物語に新たな人間模様を加える。
- アフダル(鷹の子)、ネーロ(猿の子):ヴェルドから託された新たな仲間。索敵・治療など戦闘以外の面で頼れる存在となった。
- 13号:マイヤーズの研究の結晶。タクマを脅かす存在としてついに登場。まだ完全体ではないが、その片鱗を見せつける。
6巻の見どころや印象に残った展開
第6巻は、新章の幕開けと13号との直接的な接触を描く「橋渡しの巻」。先へ進むほどに謎が深まり、次巻への期待が一層高まります。
潜航艇による海の冒険
従来の異世界ファンタジーでは珍しい「潜水艦」での航海という新鮮な設定。タクマだからこそ動かせる潜航艇が、物語に冒険感を強く与えています。
新たな仲間たちの加入
アフダルとネーロの登場でタクマの仲間はさらに賑やかに。戦闘力だけでなく、偵察や治療といったサポート面での存在感も光りました。
一方で、ヴァイスやゲールの描写が少し減ったようにも思います。
13号との初対峙
マイヤーズの残した研究成果である13号。
巨大サメから人型へと姿を変え、その不気味さと不完全な強さが描かれ、今後の脅威を予感させる初登場となりました。
まとめ
第6巻は、オマールから舞台を移し、新天地「エンジ帝国」での物語が動き出す転換点でした。潜航艇での冒険、新キャラクターたちの加入、そして13号の登場と、次巻への布石が次々に打たれる展開はページをめくる手が止まりません。
タクマと仲間たちは、13号の脅威にどう立ち向かうのか──物語はますますスケールを増して進んでいきます。