第5巻では、ついにマイヤーズと正面からぶつかり合う展開が訪れます。
オマールを脅かすオーガの群れ、その背後に潜む黒幕、そしてタクマの決断。物語は大きな転換点を迎え、次なる舞台「エンジ帝国」への旅立ちが描かれる重要な巻となっています。
5巻の収録話と内容紹介


[漫画]ひらぶき雅浩 [原作]シ・ガレット

『異世界に飛ばされたおっさんは何処へ行く?』5巻には 第26話~第31話 が収録。
- 26話:アーデが祠を破壊する謎の男(マイヤーズ)と遭遇、敗北を喫する。タクマはゲールのために魔法具を依頼。
- 27話:魔石回収に失敗するタクマ。オマールにオーガの群れが迫る。重傷のアーデを治療し、マイヤーズの企みを知る。
- 28話:街では絶望的な防衛会議。一方タクマは単身でオーガ群に挑む。
- 29話:オーガの異常行動の原因が寄生虫であると判明。マイヤーズが立ちはだかるも、タクマは氷魔法で撃破。
- 30話:統制を失ったオーガたちが暴走。マイヤーズと一時共闘しつつ全滅させる。戦いの末、マイヤーズは死亡するが不穏な言葉を残す。
- 31話:街に凱旋したタクマはゲールにバングルを渡す。ヴェルドと会話し、マイヤーズの研究や新たな脅威の存在が示唆される。次の目的地は西の「エンジ帝国」へ。
5巻登場人物の動きや印象
- タクマ:オーガの群れを前に単独で立ち向かうなど、圧倒的な力を発揮。冷静さと仲間への思いやりが光った。
- アーデ:マイヤーズに敗北するが、戦線復帰してタクマを支援。彼女の奮闘はタクマの信頼を感じさせる。
- ドイル:カイルの兄。タクマの戦いに同行。直接的な戦力にはならないが、仲間として支える姿が描かれる。
- マイヤーズ:科学と真理を追い求める狂気の存在。寄生虫による支配、統治の提案など、多面的な狡猾さを見せた。死に際の伏線も印象的。
- ヴェルド:すべてを見通す神的存在でありながら、マイヤーズの動きが掴めなかったことが判明。世界の深い謎が浮き彫りに。
5巻の見どころ・印象に残った展開
シリーズ序盤の集大成ともいえる緊迫の戦いと、物語をさらに広げる新たな布石──第5巻は「転機」と呼ぶにふさわしい一冊です。
マイヤーズと決着
ついにタクマとマイヤーズが正面から激突。寄生虫を使ったオーガ操作や一時的な共闘など、単純な悪役にとどまらない奥行きが描かれました。
ともに世界を支配しないかと持ちかけてくるあたり、ラスボス感があって印象に残っています。
タクマの戦術と判断力
火と氷の二段構えで寄生虫を撃退するなど、知略と冷静さが際立つ戦闘シーン。
単調になりやすいバトルも寄生虫を取り除いてからのオーガとのバトルで、ゲームっぽいギミックが面白かったです。
世界の広がりと新たな旅路
マイヤーズの研究資料や繭の謎、そして「エンジ帝国」の存在。
マイヤーズ撃破後も物語をさらに広げる“次巻への布石”として配置されており、先が気になる展開を強く印象づけています。
まとめ
第5巻はシリーズのターニングポイントとなる一冊でした。
マイヤーズとの因縁にひとつの決着をつけつつ、さらなる伏線を散りばめて物語を先へ進める構成が秀逸です。
次なる舞台は西の大国「エンジ帝国」。果たしてタクマたちを待ち受けるものとは──続巻への期待が高まります。