『無限ガチャ』第14巻レビュー|ドワーフ王国の遺跡探索とカヴァー登場!ナーノへの復讐が導く“黒幕”の影

異世界で生きる物語
本記事はプロモーションを含みます

ついにライトが、復讐対象者の鍛冶師・ナーノとの直接対決へ。

ドワーフ王国の遺跡で過去の文明の秘密を垣間見つつ、復讐の舞台は整う。だが、その陰で暗躍していたのは、ナーノの取引人カヴァー──“人間を喰らう者”だった。

ナーノ編の決着とともに、新たな勢力の影が浮かび上がる第14巻。

『無限ガチャ』巻ごとレビュー一覧

第1巻|▶ 第2巻|▶ 第3巻|▶ 第4巻|▶ 第5巻|▶ 第6巻|▶ 第7巻|▶ 第8巻|▶ 第9巻|▶ 第10巻|▶ 第11巻|▶ 第12巻|▶ 第13巻|▶ 第14巻(この記事)|▶ 第15巻|▶ 第16巻|▶ 第17巻|▶ 第18巻|▶全巻まとめ

14巻の収録話と内容紹介

第14巻(第101話〜第107話)では、遺跡探索からナーノ討伐、そしてカヴァーの登場までを描く。

遺跡内の「蛇擬き」撃破後、ライトたちはドワーフ文明の遺構と思しき街区や教会を発見。教会の壁画には“9種族”と“黒髪の人々”、そして“怪物を吐き出すナニカ”が描かれていた。文明の崩壊に関わる何かを暗示しているようだ。

宝物庫で莫大な財宝を発見したライトは、ドワーフ王ダガンから“国印”を受け取り、正式に王国の後ろ盾を得る。


一方その頃、ナーノは禁忌の書をもとに“畏怖の剣”を生み出し、辻斬りを繰り返す狂気の職人と化していた。


ライトはその情報を掴み、ついにナーノとの一騎打ちへ。圧倒的な実力差で剣を破壊し、復讐を果たすが──そこへ現れたのが、行商人カヴァーだった。


ライトのステータス鑑定を見抜かれたことで、カヴァーはついに本性を現す。「この体はますたーの最高傑作だ」と語るその姿は、人ではない何か。
物語は、“復讐の物語”から“世界の真相を巡る戦い”へと一歩を踏み出す。

登場人物の動き・印象】

ライト

復讐者としての冷静さはそのままに、ドワーフ王国との正式な同盟を結ぶ。もはや個人の復讐ではなく、“国を背負う戦い”へと移行しつつある。
 また、カヴァーとの遭遇で自分たちが“誰かに知られている存在”であることを知り、初めて“見えない敵”の存在を意識し始める。

ナズナ

圧倒的戦力ながら、油断という弱点が露呈。ライトとの信頼関係がより深まる描写が印象的。

ダガン(ドワーフ王)

過去文明の遺物を目にして興奮する学者気質が炸裂。国王でありながら研究者としての本能が勝ってしまう愛すべきキャラ。ライトへの王位譲渡発言は冗談ではなく、彼なりの敬意と忠誠の表現だった。

ナーノ

もはや正気を失い、“禁忌の剣”に魅入られた哀れな職人。彼の末路は、欲望と傲慢が生んだ悲劇の象徴とも思える。

カヴァー

表の顔は行商人だが、その正体は“人喰いの異形”。「ますたー」について口にし、組織的な動きも匂わせる。彼の登場により、シリーズ全体のスケールが一気に広がる。

14巻の見どころ・印象に残った展開

ドワーフ遺跡の発見から、ナーノとの決着、そして謎の“カヴァー”登場まで。

これまでの復讐譚を超えて、物語が“世界の真実”に触れ始めた転換巻に感じます。

遺跡で明かされる過去文明の片鱗

無人の街と巨大な教会、そして壁画に描かれた“9種族”と“黒髪の指揮者”。

この描写から、ライトたちが生きる世界の根底にある神話や戦争の影が浮かぶ。

だんだん真相が見えてきて印象に残っています。

ナーノと禁忌の剣「畏怖の剣」

ナーノが辿った末路は狂気そのもの。
人種を材料に禁忌の武器を生み出す姿は、人間の執念と堕落の象徴だった。

肉体的な苦痛よりも剣を破壊したほうがナーノにとっては痛手で、もはや復讐完了といってもいいように思える。

カヴァーとの遭遇──物語の新局面へ

ナーノへ復讐中、突如現れたカヴァー。

「Cの隷下」「コマの可能性大」など意味深なワードを残し、その正体も目的も謎のまま。

しかし彼の一言一言が、今後の“真の敵”の存在を予感させる。

14巻全体のテーマ・考察

第14巻のテーマは「復讐から真実へ」。
ナーノとの決着で一区切りを迎える一方で、遺跡や壁画、カヴァーの登場によって、“この世界が何によって作られたのか”という根幹の謎が姿を見せ始める。

遺跡の壁画に描かれた構図──左側に蛇擬きと9種族、中央に黒髪の人々、右側に怪物と“ナニカ”。


これはおそらく、“創造と破壊”あるいは“神と邪神”の戦いを象徴しているのではないか。

黒髪の人々=ますたー一派だとすれば、ライトたちの復讐の陰に“神話級の戦争”が潜んでいる可能性が高い。

まとめ

ドワーフ遺跡の探索から、ナーノとの最終決戦、そしてカヴァーとの遭遇までを描いた第14巻。

これまでの復讐譚を土台にしつつ、“組織的な敵”と“世界の真実”が顔を出す転換点となった。


ライトの戦いは、もう“過去の仲間への復讐”では終わらない。
奈落の底から、世界の根を揺るがす“次なる戦い”が始まろうとしている。

この巻を読んでみる
ebookjapanRenta!
DMMブックスブックライブ
『無限ガチャ』巻ごとレビュー一覧

第1巻|▶ 第2巻|▶ 第3巻|▶ 第4巻|▶ 第5巻|▶ 第6巻|▶ 第7巻|▶ 第8巻|▶ 第9巻|▶ 第10巻|▶ 第11巻|▶ 第12巻|▶ 第13巻|▶ 第14巻(この記事)|▶ 第15巻|▶ 第16巻|▶ 第17巻|▶ 第18巻|▶全巻まとめ