異世界のんびり農家 3巻レビュー|ドラゴン来襲!? 村のスローライフに波乱の予感

異世界で生きる物語
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ドラゴンの襲撃!? ……と思いきや、まさかの親戚訪問だった『異世界のんびり農家』3巻。

ドラゴン一族とのにぎやかな交流から、味噌や醤油の完成、通貨導入による経済制度まで、村の発展が一気に進む巻。

のんびりなのにどんどん進化していく不思議なテンポがクセになります。

村にドラゴン一家襲来!まさかのファミリー登場

『異世界のんびり農家』第3巻は37話〜58話までを収録。スローライフの名を冠しながらも、ドラゴン襲来というまさかの展開からスタートします。

しかも襲ってきたのはドライムの姉・ハクレン。さらには両親や兄弟姉妹、姪っ子といった一族が人化して登場するという、にぎやかすぎる事態に。

ドラゴン族でありながら宴会に囲碁や将棋、麻雀に興じる姿はシュールでユーモラス。結局ハクレンはそのまま村の教師に就任。え、教師でいいの……?

村の進化が止まらない!遊具、調味料、通貨制度まで

スローライフと銘打ちながら、村の発展速度がなかなかのものです。

・立体四目並べ、ゴルフ、ヨーヨーなどの遊具制作 ・ラミア族との交易開始で物流が整い、味噌・醤油の完成 ・ついには貨幣制度(褒賞メダル)の導入まで!

もはや異世界村というよりも、小規模国家の形成に近い状態。住民も種族もどんどん増え、褒賞メダルを使った経済活動まで始まりました。

北のダンジョン調査隊出発、新たな住民たちも合流

新しい動きとして、北のダンジョンへの調査隊が派遣されたのも印象的。ハイエルフや鬼人族、リザードマンといった戦力が集結し、さらにインフェルノウルフやザブトンの子たちまで同行。

帰還後は素材を持ち帰り、山エルフの20人が村に加わる展開に。山エルフは焼き物の才能もあるらしく、また村の文化圏が拡張されていきます。

通貨導入で描かれる“自治”と“秩序”

村の規模が大きくなるにつれて、「すべては火楽の所有物」状態に限界が訪れます。

そのため導入されたのが褒賞メダル制度。働きや貢献に応じて“通貨”を得て、ほしいものと交換するという形式です。

同時に、メダルの不正取得や搾取に対する罰則も設定され、ルールのある社会へと変化していきます。

3巻の見どころと感想まとめ

  • ドラゴン一族襲来で一気にファンタジー色が濃くなる
  • 遊具や調味料など生活の“質”の向上が続く
  • 通貨導入による経済活動と秩序形成
  • 新住民の加入でますます拡大する村

全体的に「のんびり」というより「どんどん進化していく村づくり」という印象が強い3巻。とはいえ描写はゆるやかで、キャラの会話や村の出来事が和やかに描かれており、読んでいて心地よいテンポ感が保たれています。

次巻ではついに“新しい村づくり”に着手する様子。村がどこまで広がっていくのか、楽しみです。