ゴブリン襲撃から村人との絆が深まり、死の大地に本格的な“村づくり”が始まる第2巻。
もふもふフェンリルたちとの心温まる交流や、ちょっと怪しい商人ローランの登場など、ストーリーが大きく動き出す注目巻。
この記事では、8〜17話までの内容と見どころを振り返ります!
※タイトル長いので割愛していますが、追放された転生王子、『自動製作《オートクラフト》』スキルで領地を爆速で開拓し最強の村を作ってしまう 〜最強クラフトスキルで始める、楽々領地開拓スローライフ〜の2巻レビュー記事です。
村人との信頼関係が生まれるゴブリン討伐戦(8〜11話)


追放された転生王子、『自動製作』スキルで領地を爆速で開拓し最強の村を作ってしまう〜最強クラフトスキルで始める、楽々領地開拓スローライフ〜 2巻
[著]熊乃げん骨 : ダイチ : 転

2巻の序盤は、テオが初めて「他者を守る」という使命感を見せる重要なパート。
襲い来るゴブリン軍団を相手に、死の大地の村を要塞化して迎え撃つことで、これまでテオを警戒していた村人たちとの間に信頼が生まれはじめる。
中でも村人ジャックの変化は象徴的で、「追放された王子」が“真の領主”へと歩みを進めるターニングポイントとなっていると思う。
村を守る決意!死の大地での防衛戦(8話)
テオはゴブリンの再襲来を警戒し、村を丸ごと要塞化するという大胆な作戦を立てる。
自動製作スキルを活用して次々と防護柵や櫓を構築していく姿に、最初は不信感を抱いていた村人たちも心を動かされていく。
「僕がこの村を守る」と語る姿は、かつて王子だった頃よりもよほど“王”らしい。ジャックの警戒心が徐々に揺らぎ始める描写が良かったです。
村総出での決戦!カリスマがもたらす変化(9話)
ゴブリン軍団がついに襲来。テオの指揮のもと、村人たちは奮闘し部下ゴブリンたちを撃退。
かつて奪われるだけだった彼らが「守る戦い」を選び、勇敢に立ち向かう姿が描かれる。
小さな村に現れた“カリスマ”の存在が人々を変える、まさに逆転劇の醍醐味。勇気って伝播するんだなと感じました。
テオ vs ゴブリンキング、そして剣の真価(10話)
テオはゴブリンキングとの一騎打ちに挑む。クラフト剣で応戦するも、最後に剣が折れてピンチに。
しかしジャックの援護で態勢を立て直し、希少金属・オリハルコンで作った剣で勝利する。
ゴブリンキング戦は熱量も展開も高め。オリハルコン剣のクラフトで見せた逆転劇は、スキルの活かし方としても魅力的でした。あと、ジャックが普通にナイス援護すぎてちょっと笑った。
村を導く決断、テオの領主としての第一歩(11話)
戦いの後、村人たちからの信頼を得たテオは「僕の領地で暮らしませんか?」と提案。
村人全員がそれを受け入れ、テオの領地に移住。モア村の人々が“死の大地”を拠点に加わる転機となった。
領民ゼロからのスタートだったのが、一気ににぎやかになっていく感動。死の大地が“死の大地じゃなくなる”象徴的なシーンです。
もふもふフェンリル&日常パートの癒やし(12〜15話)
ゴブリン戦を経て新たな領民を得たテオたちは、つかの間の平和な日々を過ごす。
日常生活の充実、交易の始まり、そしてもふもふフェンリルとの交流が中心となる癒やし回。
戦闘とは違った意味で、読者の心に刺さるスローライフの醍醐味が詰まったパートだと思う。
勇者アリス登場!意外な好意と旅立ち(12話)
物語はテオの知らないところで動き出す。国王と謁見した勇者アリスは、追放されたテオの消息を知り、彼のもとへ向かうことに。どうやら恋心らしき感情も?
勇者アリスの思いが描かれることで、テオの物語が他者の視点からも価値あるものになっているのが嬉しい。三角関係フラグにも見える…?いや四角、五角か・・・
新たな仲間・フェンリル来訪と“加護の更新”キス(13話)
突如現れた巨大な狼の正体は、過去にテオを助けたフェンリル・ルーナだった。
加護の更新として口づけを交わすことになり、レイラも当然のように参戦。もふもふファミリーも新たに領民入り!
世界観的に“キスで加護”という設定が絶妙にファンタジーしててニヤリ。スローライフ×異種族交流の要素が映える話。
鬼ごっこで仲良く!シャイなフェンリルとの交流(14話)
他の子フェンリルと距離をとっていたシャイな1匹に、テオが歩み寄る。鬼ごっこで心を通わせ、最終的にはすっかり懐くまでの描写が丁寧で心が温まる。
会話がなくても通じ合うって最高。動物との信頼の築き方が、他者との信頼とも重なるのがとても良い。
村の発展と地竜の影(15話)
村はサウナや風呂、農具整備など、もはやスローライフというより理想郷に近い発展ぶり。しかしそこへ地竜が迫る――。
その原因は、新登場の商人・ローランによる(とされる)騒動だった。
ギャグと不穏の切り替えが秀逸。ゴーレムがサウナにハマる1コマはマジで笑った。けれど、地竜の脅威はスローライフを一時終了させる空気感も。
絶え間ない脅威と、新たなつながり(16〜17話)
スローライフから一転、再び戦いの幕が開ける。
今度の敵は地竜、さらに飛竜と、ますますスケールアップ。そこに絡む商人ローラン、そして到着した勇者アリス。戦いの中でも人と人とのつながりが強調される、アクションと群像劇のバランスが取れた展開だ。
魔導砲クラフト!商人との取引と地竜撃退(16話)
10体もの地竜に対抗するには魔導砲しかない!
テオはローランから魔石を入手し、即座に新兵器をクラフト。見事、圧倒的威力で地竜を撃退する。
即断即決のテオがカッコイイ。ローランの怪しさと、実は伏線だったという展開も含めて面白さ倍増。
飛竜再来!アリスの活躍と女性陣のバトル(17話)
地竜撃退の直後、今度は飛竜が襲来。
魔導砲の準備が間に合わずピンチ…というタイミングで、勇者アリスが颯爽と登場して飛竜を一刀両断! しかしテオのまわりに女性陣が集まりすぎていたことに落ち込む場面も。
ギャグとシリアスのバランスが最高。アリスの戦闘力も圧倒的だったし、登場シーンのタイミングも完璧。
2巻レビューまとめ
『追放された転生王子』第2巻は、バトル・開拓・もふもふ・人間ドラマと、異世界ファンタジーの魅力をこれでもかと詰め込んだ1冊。
特にゴブリン戦を通して築かれる“信頼”、フェンリルたちとの“癒やし”、そして新たな敵の出現による“緊張感”と、物語のテンポが非常に良い。
個人的には14〜15話のゆるやかな日常パートが最高でした。バトル展開にやや引っ張られがちだけど、今後またスローライフパートが戻ってくることを期待!