裏切り、転落、そして底辺からのチート逆襲――。
『信じていた仲間達にダンジョン奥地で殺されかけたがギフト『無限ガチャ』でレベル9999の仲間達を手に入れて元パーティーメンバーと世界に復讐&『ざまぁ!』します!』第1巻は、壮絶な裏切りとチート能力の開花が描かれる“始まりの巻”。
奈落の底で新たな力を手に入れた主人公ライトが、復讐という名の物語を歩み出すまでの経緯が詰まっている。
あらすじや内容紹介
1巻の収録話:第1話~第5話
第1話
物語は、9つの種族が混在する世界で展開。
主人公ライトは、仲間たちとともに世界最大のダンジョン「奈落」に挑んでいたが、突然の裏切りによってパーティを追放され、命を落としかける。
転移トラップで奈落の最下層に落ちた彼は、魔力濃度の高いその地でギフト「無限ガチャ」の真の力を解放。
無尽蔵に仲間を召喚できる最強の能力で、裏切り者たちへの復讐を誓う。
第2話
物語は3年後、すでに奈落最深部で勢力を築いたライトのもとに移る。いきなり3年が経過しましたが、3年の間にライトが何をしてきたのかは10巻で描かれています。
※10巻は70~77話を収録。70話以外は、この2話の続きなので楽しめるかと。
最初の復讐相手は獣人族のガルー。
豪遊していたガルーは、ライトの部下・メイの策略で奈落に誘い出され、ライト本人と再会。
第3~4話
召喚獣フェンリルを繰り出すも、ライトの召喚した“始祖フェンリル”の前に完敗。
圧倒的な力の差と、ライトの「レベル9999」という事実を知り、ガルーの心は完全に折れる。
第5話
復讐を果たしたライトは、滅んだ故郷を訪れ、消息不明の兄妹の存在を胸に刻みながら次の標的へ――。
第1巻は、彼の復讐劇の幕開けを鮮烈に印象づける展開で幕を閉じる。
登場人物の動き・印象
主人公。“追放された凡人”から“最強の復讐者”へと転じた。
地上ではゴミ扱いだったギフト「無限ガチャ」が、奈落最深部で真価を発揮し、レベル9999の軍勢を生み出す力に変わる。
彼の冷静さと復讐への執念は、3年という時間の中で徹底的に研ぎ澄まされた印象を与える。
ライトの側近として登場。
表面上は優雅なメイドだが、その実力はライトと同じレベル9999。
獣人族のガルーを巧みに誘い込み、冷徹に任務を遂行する姿からは、ライトへの忠誠と狂信にも似た献身が見える。
獣人族。レベル158
復讐対象者のうちの一人。3年前の裏切りをまったく悔いず、地上での栄光に酔いしれる姿は浅ましく、彼の転落が一層痛快に映る。
1巻の見どころ・印象に残った展開
第1巻では、ライトがどのようにして“無限ガチャ”の真の力を掴み、最初の復讐を果たすのかが描かれる。
理不尽な裏切りから始まる物語は、一転して圧倒的な力の誇示とカタルシスに満ちた展開へ。
チートとざまぁ、そして復讐劇の魅力が詰まった見どころ満載の巻となっている。
無限ガチャの“真の力”が覚醒する
地上では“ハズレ能力”とされていた無限ガチャが、奈落最深部では最強の召喚ギフトへと進化。
この「環境依存型チート」は設定として非常に面白く、読者に「どんな仲間が出るのか?」というワクワクを与える。
第1巻では主に結果としての軍勢が描かれ、今後のガチャ描写にも期待が高まる。
フェンリル対始祖フェンリルの格差演出
ガルーが切り札として召喚したフェンリルを、ライトが“上位互換”の始祖フェンリルで瞬殺するシーンは痛快。
同じ種のモンスターで格の違いを見せつける構図が、まさに“ざまぁ”系の醍醐味といえる。
ガルーの絶望と恐怖が一瞬で伝わる名シーンに思えました。
失われた故郷と家族の影
ライトが復讐の合間に故郷を訪れる場面は、物語に静かな余韻を与えているのか、何かのフラグなのか。
滅んだ村、見つからない兄妹――。
単なる復讐譚ではなく、「奪われたものを取り戻す物語」への広がりを感じさせる展開で2巻以降も楽しめそう。
巻全体のテーマ・考察
第1巻のテーマは「真価の覚醒」と「裏切りからの逆襲」。
地上では無能とされたライトが、環境を変えた途端に最強となる構図は、理不尽な社会の比喩のようでもある。
また、「ますたー」という謎の存在が物語の伏線として浮かび上がる。
ライトが“なぜ追放されたのか”、そして“無限ガチャの本当の目的”とは何か――。
復讐だけでなく、世界そのものに仕掛けられた“ゲーム的構造”を解き明かしていく流れが期待される。
まとめ
第1巻は、復讐譚の幕開けとして申し分ないテンポとカタルシスを備えている。
ガルー戦で“ざまぁ”の快感を味わいつつも、ライトの故郷と家族の謎が今後のドラマを予感させる。
また、仲間たちの「レベル9999」という数字が持つ絶対的支配力も、この作品の見どころの一つ。
次巻ではエルフ族・サーシャとの対決や、地上への再進出がどのように描かれるのか――。






