『無限ガチャ』第7巻レビュー|サーシャ編ついに決着。新章・シオン編で異界の謎が動き出す

異世界で生きる物語
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第7巻では、長らく続いたサーシャへの復讐がついに完結。
しかし、物語は終息ではなく、むしろここからが新たな転換点。

ライト=ダークたちは次なる標的・シオンを追う中で、異界の存在「ソウルドラゴン」という未知の脅威と対峙していくことになります。

派手な戦闘こそ少ないものの、世界の仕組みや「ますたー」の謎に繋がる伏線が散りばめられた巻でした。

『無限ガチャ』巻ごとレビュー一覧

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7巻の収録話と内容紹介

第7巻(第46~53話)は、サーシャ編の幕引きと新章・シオン編の幕開けを描く構成。

前半の46~48話では、白の騎士団の壊滅とミカエルの末路、そしてサーシャへの“永遠の復讐”が決着。
ライトは直接手を下さず、エリーに一任する形で冷徹な判断を見せます。エリーの制裁によってミカエルは無残な最期を迎え、サーシャも奈落で終わらぬ苦痛を味わうことに。

一方、エリーはエルフ女王国を訪れ、圧倒的な力で支配構造を正す。
これまで奴隷扱いされていた人間を解放し、エルフの人種差別を封じる改革を断行します。

物語は後半(49話~53話)で新章へ。
次なる復讐対象・ダークエルフの研究者シオンが登場。彼は魂を操る実験中に「ソウルドラゴン」という異界の存在を呼び寄せてしまう。

やがてその研究所がダンジョン化し、ライト(ダーク)たちは討伐依頼を受けて潜入。だが奥地で出会った“シオンの姿をした存在”は、すでにソウルドラゴンに取り込まれた偽物だった……。

登場人物の動き・印象

ライト(ダーク)

サーシャへの復讐を終えたのも束の間、シオン情報が飛び出す。
ダンジョン潜入後、懸念点から一旦引き返す冷静さを見せる。

エリー

復讐の代行者として、かつ裁定者としての側面が際立った巻。
ソウルドラゴン情報にも明るく、奈落のブレイン的存在か。

サーシャ・ミカエル

 ついに幕を下ろすサーシャ復讐編。ミカエルは醜く命乞いをし、サーシャは“死ぬことすら許されない罰”を受ける。
 ライトの復讐が個人的な怨恨を越え、“存在ごと消す”レベルへ達したことが印象的。

シオン

新章の中心人物。魂を研究する狂気の科学者で、研究への執念から異界の支配者ソウルドラゴンを呼び寄せてしまう。
 「知の追求が世界を壊す」典型として描かれる。今後のキーパーソン。

ユド(+エイラ、ライエ)

ダークエルフ最強と呼ばれる冒険者。白の騎士団をライバル視しているが、その時点で実力的には中堅どまり。
 シオン討伐のクエストに参加し、黒の道化師(ライト)たちと交錯することで、新たな人間関係の火種となる予感。

7巻の見どころ・印象に残った展開

サーシャ復讐編の終幕からシオン編への導入まで――第7巻は、怒りの炎が静かに沈み、代わりに異界の影が忍び寄る巻でした。

直接的な戦闘よりも、心情の変化や世界の構造が描かれ、次なる波乱の序章と呼ぶにふさわしい内容です。

エリーの圧倒的な力、ライトの冷徹な判断、そして異界から現れたソウルドラゴン。
それぞれが新たな段階へ踏み出す瞬間が、静かに、しかし確実に描かれていました。

サーシャ復讐編の完結と、静かなる決着

長く引っ張られてきたサーシャへの復讐が、極めて静かに、しかし残酷に幕を閉じました。
ライトが自らの手で裁かず、エリーに委ねるという形は、感情を超越した“神の復讐”のようでもあります。

エリーの支配と改革

エルフたちを圧倒し、女王すら従わせたエリー。
彼女が行った「差別撤廃と人種解放」は、物語世界における秩序の更新を象徴しています。

復讐の物語でありながら、この一連の行動は一種の“世界の浄化”として印象に残ります。

また、この動きはダークエルフ側にも伝わっており、何かのフラグのようにも思えるが考えすぎかも・・・

シオンとソウルドラゴン ― 新たな脅威の幕開け

魂の研究者・シオンが異界の存在を呼び出したことで、物語は再び未知の領域へ。

単なる復讐譚だったはずがソウルドラゴンがどのように絡んでくるのか印象に残っています。

妹・ユメの幻影 ― ライトの心を揺らす要素

ダンジョン内で突如現れた“妹ユメ”の幻影。

これは単なる幻覚なのか、ソウルドラゴンによる心理的干渉なのか――。
ライトの過去と心情に関わる重要な伏線として、静かに次巻へと引き継がれていきます。

7巻全体のテーマ・考察

第7巻は「復讐の終わり」と「異界の始まり」が同居する、転換点の巻。
サーシャ編が終結し、一つの区切りを迎えた一方で、「ますたー」「異界」「文明崩壊」というキーワードが再び浮上。

ハーディーの残した“世界滅亡”の記憶と、シオンが顕現させたソウルドラゴン――この二つの事象はなーんか繋がっているように思いました。

ライトたちがただの復讐者から、世界そのものの命運に関わる存在へと変化していく始まりなのかもしれません。

まとめ

『無限ガチャ』第7巻は、怒りと復讐の物語が一区切りを迎え、異界の脅威が立ち上がるターニングポイント。
戦闘よりも伏線や設定整理が中心でしたが、次巻以降の展開を見据えるうえで欠かせない“地ならし”の巻です。

サーシャ編を締めくくりつつ、ソウルドラゴン、シオン、ユメの幻影など――新たな謎が続々と登場。
静かながら底知れぬ不穏さを感じさせる展開に、「次は何が起こるのか?」という期待が高まります。

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