神と人類の戦いは、ついに“世界そのものの成り立ち”へと踏み込んだ。
第24巻では、スサノヲノミコトVS沖田総司の激闘が決着を迎えると同時に、原初神とオーディンの宿願という、物語の核心が一気に語られる。
一試合の勝敗を超え、「ラグナロクとは何なのか」を突きつけてくる、シリーズ屈指の重要巻だ。
24巻の収録話と内容紹介
24巻は第95話〜第98話を収録。
95話
スサノヲノミコトと沖田総司の戦いが最終局面へ。
神の領域に踏み込む究極の境地「無装剣」に到達したスサノヲだが、その力は神でさえ命を削る禁断の技だった。最後の一撃が沖田を襲い、誰もが敗北を覚悟する中、奇跡が起こる。
96話
勝利した沖田が意識を失い、消滅の危機に瀕する。しかしスサノヲの姉・伊弉諾の介入により命は救われ、沖田は“剣を出し切った”武士としての戦いを終える。
一方で物語は大きく転換し、ゲルとノストラダムス、そして冥界に囚われたジークフリートへと焦点が移る。
97~98話
原初神の存在とその歴史、オーディンの正体、そしてラグナロクの本当の意味が語られる。
人類と神の戦いは、すでに別次元の計画の一部だったことが明らかになっていく。
登場人物の動き・印象
神の領域に届かないとされてきた人間が、仲間の声を力に変え、神を斬るという奇跡を起こす。
内に抱えていた“鬼子”も消え、近藤との約束を果たした姿は、勝敗以上に美しい幕引きだった。
無装剣という禁断の境地に至りながらも、命を削るその力に限界を迎える。
敗北はしたが、神としての誇りと覚悟を貫いた姿は強烈な印象を残す。
ここから物語の“裏側”を担う存在として一気に重要度が上昇。
ノストラダムスの立ち位置は謎が多く、人類側でありながら独自の目的を持つ存在として不穏さを漂わせる。またゲルが最後のピースになっているという言葉も気になる。
神々の王という表の顔の裏に、“偽オーディン”とも言える正体が示唆され、物語最大級の黒幕として輪郭を現し始める。
24巻の見どころ・印象に残った展開
第24巻の見どころは、大きく分けて「戦いの決着」と「物語の核心開示」の二点。
感情を揺さぶる熱量と、世界観を根底から覆す情報量が同居した構成が圧巻だ。
沖田総司、神を超える瞬間
どう考えても届かない距離、届くはずのない一撃。
それでも「まだ翔べる」と放たれた三段突きが、神の斬撃を上回るという展開は、本作屈指の名シーン。
理屈ではなく、想いが奇跡を起こす――人類側の戦いの象徴的勝利だった。
原初神とオーディンの宿願が明かされる
88柱の原初神、厄災の四宝、偽りのオーディン。
これまで断片的だった要素が一本の線で繋がり、「ラグナロクの先にある破滅」が具体的なビジョンとして示される。
ノストラダムスとジークフリートがゲルに語りながら、読者に明かされていく構成。
この巻でオーディンの宿願や、ブリュンヒルデがラグナロクを仕掛けた真の目的が明らかになる。
次なる戦いへの布石、ロキVSシモ・ヘイヘ
重厚な設定開示の後に示される次戦カード。
知略と狂気のロキ、伝説の狙撃手シモ・ヘイヘという組み合わせは、緊張感を一気に次巻へと引き継ぐ。
24巻全体のテーマ・考察
第24巻のテーマは、「勝っても終わらない戦い」だろう。
仮にラグナロク13番勝負で人類が勝利したとしても、オーディンの目的は別の場所にある。
原初神復活という“神すら滅ぼす計画”が進行している以上、勝敗だけでは世界は救われない。
また、原初神サタンとベルゼブブの関係性もちょっとした謎として浮上する。
17巻では自らをサタンと語ったベルゼブブだが、破壊衝動をサタンと表現しただけなのか?本当に原初神サタンが宿っているのか?
しかしサタンのルーンが入っているエギルの兜はオーディンが所持中。ベルゼブブは過去にサタンを探し回ったが何ら手掛かりは掴めなかったとあるので、オーディンより先にエギルの兜に触れている可能性は低く、原初神のサタンとは関係ないように思えます。
まとめ
第24巻は、ひとつの試合の決着でありながら、物語全体の“折り返し地点”とも言える一冊だ。
沖田総司の勝利は爽快でありながら、その先に待つ世界の破滅を知ってしまったことで、読後には重たい余韻が残る。
ラグナロクは、もはや単なる神VS人類の代理戦争ではない。
次巻から始まる新たな戦いは、世界の存亡そのものを賭けた局面へと突入していく。
ロキVSシモ・ヘイヘ、その一戦が何を引き金にするのか――期待せずにはいられない。


